細胞分裂のスイッチを人工的に作り出すことに成功!

生物は機械よりも遥かに複雑で、私たちは両者を全く違うものと思っています。しかし生物の基本単位である細胞はバネやネジの代わりにタンパク質やDNAを使って機械とよく似た仕組みを作り、それらを組み合わせることで生きています。

今回、熊本大学大学院先導機構?持田悟准教授のグループは、オックスフォード大学(英国)B.Novak教授、大阪大学産業科学研究所永井健治教授らとの共同研究により、細胞が分裂する際の“スイッチ”を人工的に作り出すことに成功しました。
今回の成果は、細胞分裂ではたらいている複数のスイッチの中ではじめてその仕組みが十分に理解された事例であり、今後は同様の手法を用いてさらに高度な細胞機能の確かな理解へと進んでいきます。
本研究成果はJSTさきがけ、科研費の支援を受けたもので、平成28年11月23日12:00(日本時間11月24日02:00)米国のCell系科学誌「Current Biology」オンライン版に掲載されました。

【論文名】
Two Bistable Switches Govern M Phase Entry

【著者名】
Satoru Mochida, Scott Rata, Hirotsugu Hino, Takeharu Nagai, Bela Novak

【掲載誌】
Current Biology 2016年26巻24号
<DOI>10.1016/j.cub.2016.10.022
<URL> http://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(16)31207-6

【詳細】 プレスリリース本文 (PDF 216KB)

お問い合わせ
熊本大学大学院先導機構
(科学技術振興機構さきがけ研究員兼任、同大発生医学研究所および国際先端医学研究機構併任)
担当:准教授 持田 悟
電話:096-373-6819
e-mail:mochida※kumamoto-u.ac.jp
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