定例学長記者懇談会を開催しました

 令和6年12月4日(水)、本部棟1階大会議室にて定例学長記者懇談会を開催しました。

 小川 久雄学長の挨拶に続き、パーキンソン病などのシヌクレイノパチーにおける病態機序の解明について発生医学研究所の矢吹 悌准教授が説明しました。矢吹准教授は、RNA グアニン四重鎖「G4」がパーキンソン病などの神経変性疾患の原因である病原タンパク質凝集を誘導していることを解明し、その研究成果が今年10月に世界三大論文誌の一つであるcellに掲載されました。矢吹准教授は本解明が神経変性疾患の「未病」に向けた創薬に繋がる可能性があることを示し「現在はマウスで効果が見られた段階なので、今後は基礎研究をさらに進めると同時に、臨床分野の先生ともタッグを組んで臨床実験にも取り組んでいきたい。」と語りました。

 続いて、日印?熊印関係の期待について、日英ヒンディー語同時?逐次通訳者のルチ?ネタニさんが発表しました。ルチさんは国費留学生として本学大学院までを修了し、現在はインドのモディ首相の通訳を務めるなど世界で活躍しています。ルチさんは本学での学生生活を振り返り「自分にとっての熊本大学での生活は単に学位取得だけではなく、もう一つの家族をつくることができた場所である。次の世代の熊大生とインド学生にも、学生時代から積極的な交流を行うことで繋がりをつくってほしい。」と語りました。

 最後に、アナリティクス型教育エコシステムにおける指導者と学習者の内省的実戦の支援について、半導体?デジタル研究教育機構のマジュンダール?リトジット准教授が説明しました。インド出身であるマジュンダール准教授は、データ駆動型アプローチを活用し、集積データに基づく学習と指導を支援するモデルを開発しており、今年9月からは国際共同研究加速基金の一環でスポーツ分野におけるデータ分析に取り組んでいます。マジュンダール准教授は「来年度は情報融合学環でも2つの授業を担当する。教育データサイエンティストとして、それぞれの学生にあった教育法を提供できるような技術を構築したい。」と語りました。

 参加した報道機関からは、それぞれの発表に関して多くの質問があり、活発な意見交換が行われました。懇談会の資料は こちら を参照してください。  

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小川学長

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矢吹准教授

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ルチさん

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マジュンダール准教授

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