お知らせ[研究]_足彩胜负彩
/whatsnew/news_kenkyu
daily
1
2018/03/15 15:50:00 GMT+9
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「鉄」が肝臓を壊す? 新たな細胞死「フェロトーシス」の正体 ―?術後の肝機能回復を左右する「鉄」と「100 の遺伝?」 診断と治療の鍵に―_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/20250530
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>鉄によって引き起こされる細胞死「フェロトーシス」が、肝疾患の進?や?術後の肝機能回復に関与することを解明した。</li>
<li>フェロトーシスの発?時に肝臓で特異的に変化する100 個の遺伝?群「iFerroptosis」を新たに定義し、疾患の分?マーカーと して抽出した。</li>
<li>?術前の?清鉄濃度が術後の肝傷害の程度を予測できる可能性を?し、バイオマーカーとしての有?性が期待される。</li>
</ul>
<p/>
<p>【概要説明】</p>
<p> 東京科学?学(Science Tokyo) 総合研究院 難治疾患研究所の諸?寿朗教授、熊本?学 大学院生命科学研究部消化器外科学講座の松本嵩史医員(研究当時、現パリ?サクレー?学 研究員)らの研究チームは、肝臓に過剰に蓄積した鉄が細胞死を誘導し、肝疾患の進?や?術後の回復遅延につながる仕組みを、動物実験および患者データの解析によって解明しました。<br/> 本研究では、細胞の鉄調節に重要な役割を果たす遺伝?FBXL5(?語1)を?損させたマウスを?い[参考?献1]、鉄の過剰蓄積とフェロトーシス(?語2)との関連を明らかにしました。さらに、フェロトーシスの誘導時に肝臓で活性化される100 個の<br/>遺伝?群を「iFerroptosis(?語3)」として特定し、これを肝疾患の評価指標として活?する可能性を提?しました。<br/> これらの成果は、フェロトーシスが肝疾患において果たす役割を再定義するとともに、術後予後の予測や新たな治療戦略(フェロトーシス抑制薬の開発など)への道を拓くものです。<br/> 本成果は、東京科学?学 制がんストラテジー研究室、熊本?学 <span>大学院生命科学研究部</span>消化器外科講座、熊本?学<span>大学院生命科学研究部</span>消化器内科講座、京都?学 がん免疫総合研究センターとの共同研究によって?われ、5 ?29 ?付で「Hepatology Communications」誌に掲載されました。</p>
<p><strong/></p>
<p><strong>(説明)</strong></p>
<p>●背景<br/> 鉄は健康を保つために?かせないミネラルで、成?の体内にはおよそ鉄釘1 本分(約3?5 グラム)の鉄が存在しています。鉄は、?液中で酸素を運ぶ役割に加えて、エネルギーの産?や細胞の働きにも関与しています。鉄が不?すると貧?を引き起こしますが、逆に過剰になると体に有害な活性酸素を?み出し、がんや神経の病気の原因になることがあります。このため、体内では鉄の量が厳密にコントロールされています。<br/> 特に肝臓は、体内の鉄を貯蔵する中?的な臓器であり、鉄代謝の異常が肝機能に与える影響は?きいと考えられています。これまで、過剰な鉄が細胞に毒性をもたらすメカニズムは明確ではありませんでしたが、近年、細胞内の鉄過剰による脂質の過酸化が誘導する新しい細胞死の概念としてフェロトーシスが発?され[参考?献2]、鉄毒性の分?機構が徐々に明らかになってきました。<br/> これまでの研究では、フェロトーシスが肝炎や肝臓の線維化、肝臓がんなど、さまざまな肝疾患の発症や進展に関与する可能性が?唆されていましたが、肝臓における鉄の蓄積とフェロトーシスの関係や、フェロトーシスが具体的にどのように病気に関与するのかについては、?分に解明されていませんでした。<br/> また、フェロトーシスは肝臓がんの?術や肝移植の際に起こる肝虚?再灌流傷害(?語4)とも関係していると考えられており、より詳しい仕組みの解明が求められていました。</p>
<p><br/>●研究成果<br/> 研究チームはまず、鉄を調節する重要なタンパク質「FBXL5」を?損したマウスを?い、肝臓に鉄を蓄積させた状態で実験を?いました。このマウスにさらに鉄を過剰に与えると、肝臓内の細胞が酸化的ダメージを受けて急激に死に?ることが判明し、これがフェロトーシスによるものであることが確認されました。さらに、このような肝臓傷害時に共通して現れる遺伝?変化を網羅的に解析することで、「iFerroptosis」と名付けた100 個の特徴的な遺伝?群を同定しました。この遺伝?セットは、さまざまな肝疾患マウスモデルやヒトの臨床データにおいても?い再現性を?しており、肝臓でフェロトーシスが進?しているかどうかを評価する“サイン”として、信頼性の?い指標となり得ることが明らかになりました。<br/> さらに、熊本?学病院で肝切除?術を受けた肝細胞がん患者のデータを解析した結果、術前の?清鉄濃度が?い患者では、術後の肝酵素(AST?ALT、?語5)の回復が遅れ、肝傷害が持続する傾向があることが?されました。?清鉄濃度が?い患者では、肝臓における鉄の蓄積がフェロトーシス感受性を?め、肝虚?再灌流傷害に伴う肝細胞死を助?していることが?唆されました。<br/> 本研究は、フェロトーシスの病的意義をマウスとヒトの両?のデータから明らかにした点で先駆的であり、鉄代謝の制御が外科的 介?による肝傷害の予防?管理における新たな治療標的となる可能性を?しています。</p>
<p><br/>●社会的インパクト<br/> 本研究成果は、肝疾患の診断や予後予測に新たな視点をもたらすものです。たとえば、肝臓がんの?術や肝移植を?う前に、患者の?清鉄濃度や肝臓内の鉄蓄積の程度、さらにiFerroptosis の発現状態を調べることで、術後にどの程度のダメージが?じるか、肝臓がどの程度回復するかを予測できる可能性があります。<br/> また、フェロトーシスを事前に抑制する治療(例:抗酸化薬の投与)を組み合わせることで、患者の予後を?きく改善できるような治療法の開発も期待されます。<br/> このように、iFerroptosis を活?した診断ツールの開発や、フェロトーシス制御を?的とした新薬の創出といった今後の応?展開が期待されます。</p>
<p><br/>●今後の展開<br/> 本研究により、肝臓病とフェロトーシスの関係や、フェロトーシスの評価?法としてのiFerroptosis の有効性が?されました。今後は、?臓?腎臓?脳など他の臓器にも同様のアプローチを応?し、フェロトーシスが全?に及ぼす影響を広く検討していくことが求められます。<br/> また、すでに市場に存在する鉄キレート剤や抗酸化薬をどのように活??最適化し、フェロトーシスが関与する病態の予防や治療に役?てていくかも、今後の臨床研究における重要な課題となると考えられます。</p>
<p><br/>●付記<br/>本研究成果は?本学術振興会 科学研究費補助?、科学技術振興機構、?林がん研究<br/>振興財団、?松宮妃癌研究基?、?原?郎記念医学医療振興財団、?本がん研究振興財<br/>団、加藤記念バイオサイエンス振興財団、?本医療研究開発機構、および健康?寿代謝<br/>制御研究拠点共同研究助成の?援を受けて実施したものです。</p>
<p><br/>【参考?献】<br/>[1] Toshiro Moroishi, Masaaki Nishiyama, Yukiko Takeda, Kazuhiro Iwai, Keiichi I.<br/>Nakayama, Cell Metabolism, 2011, 14, 339-351<br/>DOI: 10.1016/j.cmet.2011.07.011<br/>[2] Scott J. Dixon, Kathryn M. Lemberg, Michael R. Lamprecht, Rachid Skouta,<br/>Eleina M. Zaitsev, Caroline E. Gleason, Darpan N. Patel, Andras J. Bauer,<br/>Alexandra M. Cantley, Wan Seok Yang, Barclay Morrison III, Brent R. Stockwell,<br/>Cell, 2012, 149, 1060-1072<br/>DOI: 10.1016/j.cell.2012.03.042</p>
<p><br/>【?語説明】<br/>(1) FBXL5:体内の鉄を適切に調節する役割をもつタンパク質。この遺伝?が?損すると、鉄が過剰に蓄積する。<br/>(2) フェロトーシス:鉄による脂質の酸化によって誘導される、新しいタイプの細胞死の?つ。がんやさまざまな肝疾患との関 連が注?されている。<br/>(3) iFerroptosis:本研究で特定された、肝臓でフェロトーシスが起きた際に共通して発現変化がみられる100 個の特徴的な遺伝?群。<br/>(4) 肝虚?再灌流傷害:肝臓への?流が?時的に途絶えた後、再び流れ始めたときに?じる組織傷害。?術時や肝移植の際に発?することがある。<br/>(5) ALT?AST:肝臓がダメージを受けると?液中で増加する酵素。肝機能を評価する?液検査項?として広く?いられている。</p>
<p><span>【論?情報】<br/>掲載誌:Hepatology Communications<br/>論?タイトル:Integrated hepatic ferroptosis gene signature dictates pathogenicfeatures of ferroptosis<br/>著者:Takashi Matsumoto, Akihiro Nita, Yohei Kanamori, Ayato Maeda, Tomomi Nita,Noriko Yasuda-Yoshihara, Kosuke Mima, Hirohisa Okabe, Katsunori Imai, Hiromitsu Hayashi, Yuta Matsuoka, Katsuya Nagaoka, Keiichi I. Nakayama, Yuki Sugiura,<br/>Yasuhito Tanaka, Hideo Baba, Toshiro Moroishi<br/>DOI:10.1097/HC9.0000000000000721</span></p>
<p/>
<p><br/>(報道取材申し込み先)<br/><br/>熊本?学 総務部 総務課 広報戦略室<br/>Email: sos-koho@jimu.kumamoto-u.ac.jp<br/>TEL: 096-342-3269 FAX: 03-5734-3110</p>
<p><span/></p>
<p><strong/></p>
<div>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release250530.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>(PDF601KB)</div>
<div>※画像も掲載しております。</div>
<div/>
<div> </div>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<p/>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3269<br/>e-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp</p>
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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研究
2025/05/30 15:55:00 GMT+9
ページ
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AiRato×熊本大学「食道癌に対する強度変調回転放射線治療の自動計画」をテーマに共同研究を開始_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/airato
<![CDATA[<p><span>AiRato(本社:宮城県仙台市、代表取締役:木村祐利、以下「AiRato」)と熊本大学大学院生命科学研究部(所在地:熊本県熊本市、研究代表:大屋夏生、以下「熊本大学」)は「食道癌に対する強度変調回転放射線治療の自動計画」に関する共同研究を2025年4月より開始しました。</span></p>
<p><span><strong><u>研究の内容と目的</u></strong></span></p>
<p><span>本研究では、放射線治療が適応となる食道癌患者さんを対象に、(※)強度変調回転放射線治療の放射線治療計画を作成するためのAI技術の開発を行っていきます。将来的にはAI放射線治療計画支援ソフトウェアとして社会実装を目指しています。</span></p>
<p><span/><span>(※)強度変調回転放射線治療(VMAT:Volume Modulated Therapy)</span></p>
<p><span>回転しながら放射線を照射することで、短時間かつ高精度に照射が可能な治療法</span></p>
<p><span>?</span></p>
<p><span><strong><u>研究の特徴と展望</u></strong></span></p>
<p><span>AiRatoが独自に開発しているAIでは、様々な放射線画像をかけ合わせてAI分析をしており、このAI技術に関して国内トップクラスの食道癌の臨床データと臨床知見を有する熊本大学と共同で研究することで、臨床現場で真に活用できる自動治療計画作成AIの開発を目指しています。</span></p>
<p><span/><span>?</span></p>
<p><span><strong><u>関係者コメント</u></strong></span></p>
<p>?研究代表</p>
<p>熊本大学大学院生命科学研究部 放射線医学講座 教授 大屋夏生</p>
<p>このたび、<span>AiRato</span>株式会社と強度変調回転放射線治療の治療計画支援ソフトウェアに関する共同研究を開始できることを、嬉しく思っております。本研究は、医療現場における診療の質向上や効率化のみならず、患者さん一人ひとりに最適化された高精度治療のさらなる普及を促し、癌治療の治療成績向上に寄与する重要なテーマと認識しております。熊本大学としては、これまでに蓄積してきた医学的知見を活かしつつ、<span>AiRato</span>社の<span>AI</span>技術と連携することで、実用的な治療計画支援ソフトウェアが開発されることを期待しています。本共同研究を通じて、医療とテクノロジーの融合による新たな価値創出と社会貢献を実現できることを、非常に楽しみにしております。</p>
<p>?アイラト株式会社</p>
<p>代表取締役 木村祐利</p>
<p>この度、食道癌放射線治療研究を長年リードされてきた大屋夏生教授と、強度変調回転放射線治療の自動治癒計画作成に関する共同研究を開始できますことは、弊社にとって大きな喜びであり、身の引き締まる思いです。長年にわたり食道癌に対する放射線治療を牽引されてきた大屋教授がいらっしゃる熊本大学だからこそ、この重要なテーマに共に取り組むことができると確信しております。</p>
<p>AiRatoが強みとする<span>AI</span>技術と、熊本大学様が蓄積された豊富な臨床データ、そして大屋教授の卓越した臨床知見が融合することで、これまでにない高精度かつ効率的な放射線治療計画の自動化が実現できると期待しております。</p>
<p>私たちのミッション「放射線治療で、すべてのがん患者を救う」の達成に向け、大屋教授をはじめとする熊本大学の皆様との緊密な連携を通じて、食道癌治療の発展に貢献できるよう、全力で研究に取り組んでまいります。この共同研究が、多くの患者様にとって希望となる革新的な治療法へと繋がるよう、邁進してまいります。</p>
<p><span>?</span></p>
<p><span>法人?会社概要</span></p>
<p>?国立大学法人熊本大学</p>
<p>教育?研究の両面で世界的に高い評価を受ける総合大学です。生命科学研究部においては、現在<span>3</span>部門<span>15</span>分野<span>72</span>研究講座からなる研究特化型の教員組織です。「総合医薬科学部門」では、医学?薬学及び保健学分野の基盤的な学問体系の深化を目指した研究を、「先端生命医療科学部門」では移植医療やゲノム創薬に加え医療技術科学などの先端的研究を、「環境社会医学部門」では、“医学?薬学と社会”、“疾病と環境の関わり”について看護学を通し、生命倫理及び健康と社会に関する先導的研究を推進します。生命と医療に関する研究を通じて人類の健康と福祉に貢献すること、また世界で活躍できる次世代の優れた人材を育成することを目指しています</p>
<p><span>Webサイト:<a href="/">/</a> </span></p>
<p>?</p>
<p>?アイラト株式会社</p>
<p>放射線によるがんの治療には、近年追い風が吹いています。がんの<span>3</span>大治療法とも呼ばれる手術、抗がん剤、放射線。このうち放射線による治療は体にメスを入れることも痛みを伴うこともなくがんを治療することができるため、身体的な負担の少ない低侵襲の治療法として需要が高まっています。アイラト株式会社は「放射線治療で、すべてのがん患者を救う」をミッションに掲げ医療<span>AI</span>を用いた放射線治療計画支援サービスの開発を行い、最先端放射線治療の治療成績向上や業務量改善を目指し活動しています。</p>
<p>コーポレートサイト:<a href="https://airato.jp/">https://airato.jp/</a></p>
<p/>]]>
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研究
その他
2025/05/28 09:15:00 GMT+9
ページ
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室温で半導体pn接合を介したスピン伝導を初観測! ―消費電力の増大に歯止めをかける次世代スピントロニクスデバイス開発に期待―_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250527
<![CDATA[<p style="text-align: justify;"><span>【ポイント】</span></p>
<ul>
<li>ほとんど全ての半導体デバイスには、電流の<span>ON/OFF</span>制御のために<em><span>pn</span></em>接合<sup>※<span>1</span></sup>が搭載されている。</li>
<li>半導体<em><span>pn</span></em>接合を用いたスピントロニクスデバイス構造では「室温」での実証例はない。</li>
<li>本研究では、次世代半導体であるゲルマニウム(<span>Ge</span>)の<em><span>pn</span></em>接合を有するスピントロニクスデバイス構造において、室温でスピン伝導を観測することに成功。</li>
<li>優れた<span>ON/OFF</span>特性を有する半導体スピントロニクスデバイスの要素技術を構築。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;">【概要説明】</p>
<p>大阪大学大学院基礎工学研究科の大木健司さん(博士後期課程)、上田信之介さん(博士前期課程)、浜屋宏平教授、同大学先導的学際研究機構 スピン学際研究部門 宇佐見喬政講師、熊本大学半導体?デジタル研究教育機構の山本圭介教授、東京都市大学総合研究所の澤野憲太郎教授らの共同研究グループは、半導体<em><span>pn</span></em>接合を有するデバイス構造において、世界で初めて室温でスピン伝導を観測することに成功しました。</p>
<p>現在、<span>AI(</span>半導体<span>)</span>の普及により大規模データセンターの消費電力は深刻な増大を続けています。そこで、低消費電力演算機能と不揮発メモリ機能を併せ持つ次世代の半導体スピントロニクスデバイスの開発が進められています。この不揮発メモリ機能の実現には、電子が持つ磁石としての性質(スピン)を保持したまま、半導体中を電子が伝導する「スピン伝導」の実証が不可欠です。これまで共同研究グループは、半導体ゲルマニウム<span>(Ge)</span>と高性能スピントロニクス磁性材料(強磁性ホイスラー合金<sup>※<span>2</span></sup>)を高品質に直接接合した構造を独自に開発し、「室温スピン伝導」を実証してきました。しかし、一般的な半導体デバイスには、電流の<span>ON/OFF</span>制御を担う<em><span>pn</span></em>接合が存在しているため、この<em><span>pn</span></em>接合を有するデバイス構造における「室温スピン伝導」を観測する必要があります。これまでの先行研究では、極低温のみで動作する<span>III-V</span>族強磁性半導体<sup>※<span>3</span></sup>を利用した知見のみしか存在せず、<em><span>pn</span></em>接合がスピンデバイスの室温動作にどのような影響を与えるのかさえも不明でした。</p>
<p>共同研究グループは今回、量子力学的バンド間トンネル(<span>band-to-band tunneling; BTBT</span>)伝導<sup>※<span>4</span></sup>を利用して電流変調を行うトンネル<span>FET</span>(<span>TFET</span>)<sup>※<span>5</span></sup>の技術を、半導体スピントロニクスデバイスに応用するという新たなアプローチを着想しました。本研究では、新型の半導体スピントロニクスデバイスである「スピン<span>TFET</span>」の実現に向けた第一歩として、半導体<span>Ge</span>と強磁性ホイスラー合金を高品質に直接接合した構造に<em><span>pn</span></em>接合を取り入れ、<em><span>pn</span></em>接合における<span>BTBT</span>伝導を介した室温スピン伝導を観測することに成功しました。</p>
<p>本研究成果は、スピン<span>TFET</span>の実現に向けた重要な一歩として評価され、米国物理学会の学術論文誌「<span>Physical Review Applied </span>」に<span>Letter</span>として掲載(オンライン<span>:2025</span>年5月23日)されました。</p>
<p/>
<p>【本研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)】</p>
<p>低消費電力演算と低消費電力不揮発メモリ機能を併せ持つ「スピン<span>TFET</span>」の実現は、大規模データセンターにおける消費電力の増大に歯止めをかける新しいスピントロニクスデバイスとして期待されます。本研究成果をさらに発展させることで、日本初の革新的な半導体デバイスの実現と、<span>2050</span>年カーボンニュートラル社会の実現に貢献できると考えています。</p>
<p/>
<p>【用語説明】</p>
<p>※1 <em><span>pn</span></em>接合</p>
<p>半導体には、電気伝導を担うキャリアとして電子と正孔の<span>2</span>種類が存在する。キャリアとして電子が多い半導体を<em><span>n</span></em>型半導体、正孔が多い半導体を<em><span>p</span></em>型半導体と呼び、<em><span>n</span></em>型半導体と<em><span>p</span></em>型半導体を積層した構造は<em><span>pn</span></em>接合と呼ばれている。<em><span>pn</span></em>接合は、電流を一方向に流す整流性や、電流注入による発光などの特性を持ち、半導体デバイスの基盤技術として広く利用されている。</p>
<p><span>※2 ?</span>強磁性ホイスラー合金</p>
<p>ホイスラー合金は構成原子が規則正しく配列した規則合金のことであり、その構成元素や規則性に依存して様々な特性を示す。特に、強磁性ホイスラー合金では完全にスピン偏極した状態の材料が理論的に予想されており、高性能なスピントロニクス材料として注目を集めている。</p>
<p><span>※3 ?</span>III-V族強磁性半導体</p>
<p>半導体と磁性の両方の性質を併せ持つ材料を指す。代表的な強磁性半導体としては、<span>GaAs</span>などの<span>III-V</span>族半導体に<span>Mn</span>などの不純物元素を添加したものが挙げられる。従来の半導体技術を基盤としつつ、磁性を活用したデバイスへの応用が可能であり、スピントロニクス材料として研究されている。</p>
<p><span>※4 ?</span>バンド間トンネル(<span>band-to-band tunneling</span>:<span>BTBT</span>)伝導</p>
<p>半導体の<em><span>pn</span></em>接合は、電流を一方向に流す整流性と呼ばれる性質がある。しかし、<em><span>pn</span></em>接合の幅を適切に設計することで、量子力学的なトンネル効果が生じ、伝導が制限される方向にもキャリアの伝導が可能となる。この現象をバンド間トンネル(<span>BTBT</span>)伝導と呼ぶ。後述のトンネル<span>FET</span>における急峻なスイッチング特性の実現に重要な役割を果たす。</p>
<p><span>※5 ?</span>トンネル<span>FET</span>(<span>TFET</span>)</p>
<p>バンド間トンネル(BTBT)伝導を利用して、急峻な<span>ON/OFF</span>動作を実現する新型トランジスタのこと。ゲート電圧の印加によって電子のトンネル確率を制御でき、この原理によりデバイスの<span>ON/OFF</span>動作が可能となる。従来の<span>MOSFET</span>と比較して低電圧での動作が可能であり、低消費電力動作が期待されている。</p>
<p><br/>【論文情報】</p>
<p>論文名:Room-temperature spin transport through band-to-band tunneling at semiconductor <em>pn</em> junctions</p>
<p>著者:K. Oki, S. Ueda, T. Usami, S. Fujii, S. Kikuoka, K. Yamamoto, K. Sawano, and K. Hamaya</p>
<p>掲載誌:Physical Review Applied 」</p>
<p>doi:<a href="https://journals.aps.org/prapplied/abstract/10.1103/PhysRevApplied.23.L051005">https://doi.org/10.1103/PhysRevApplied.23.L051005</a></p>
<p/>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release20250527.pdf">プレスリリース</a>(PDF557KB)</p>
<p><br/><br/></p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_07_ja_2.png/@@images/aaab6e72-31b0-4f6e-aeb0-281c879eca6e.png" title="sdg_icon_07_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_07_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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研究
2025/05/27 14:00:00 GMT+9
ページ
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分娩後異常出血の新分類「PRACE」 ―CT検査による重症度の層別化で母体救命率向上へ―_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/20250526-3
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>全国43施設による多施設共同研究において、重症の分娩後異常出血に対してダイナミックCTを行った患者の約3割に「PRACE」と呼ばれる特徴的な所見が認められました。</li>
<li>PRACEを認めた症例は、子宮動脈塞栓術を必要とするリスクが顕著に高いことが明らかになりました。</li>
<li>本成果により、重症の分娩後異常出血症例においてCT画像所見に基づいた迅速な治療判断が可能となり、母体の救命率向上が期待されます。</li>
</ul>
<p/>
<p>【概要説明】</p>
<p>熊本大学大学院生命科学研究部産科婦人科学の近藤英治教授らの研究グループは、日本全国の周産期医療施設と連携し、重症の分娩後異常出血症例を対象とした大規模な後ろ向き共同研究を実施しました。その結果、ダイナミックCT画像の早期相において子宮内腔への造影剤漏出を認める「PRACE(<strong><u>p</u></strong>ostpartum hemorrhage, <strong><u>r</u></strong>esistance to treatment, and <strong><u>a</u></strong>rterial <strong><u>c</u></strong>ontrast <strong><u>e</u></strong>xtravasation)」という特徴的な所見が、子宮動脈塞栓術などの介入的治療を必要とするリスクと強く関連していることが明らかになりました。</p>
<p>従来、分娩後出血の重症度は主に出血量に基づいて判断されてきましたが、本研究は、画像診断により通常の処置では止血が難しい可能性のある症例を早期に鑑別できる可能性を示しています。今後、この所見を活用した診断アルゴリズムの導入により、母体死亡のさらなる減少につながることが期待されます。</p>
<p>本研究成果は、2025年(令和7年)5月23日米国東部時間10時に、国際科学雑誌「JAMA Network Open」に掲載される予定です。なお、本研究は、日本産科婦人科学会周産期委員会の支援を受けて実施されました。</p>
<p><strong/></p>
<p><strong>(説明)</strong></p>
<p><strong>【背景】</strong></p>
<p>出産後の大量出血は、母体の生命に関わる危険な状態を引き起こします。救命のためには、出血の原因を迅速かつ正確に特定し、早期に適切な治療を行うことが重要です。これまで重症度は主に出血量に基づき判断されてきましたが、通常の治療で止血が難しいタイプの出血があり、その早期識別法は確立されていませんでした。</p>
<p/>
<p><strong>【研究の内容】</strong></p>
<p>熊本大学の近藤英治教授を中心とする研究グループは、日本全国43の高度医療機関と連携し、2021年に発生した重症の分娩後異常出血352例について調査を行いました。造影剤を急速に血管投与し、複数回撮影することで血管や血流の状態変化をより鮮明に捉えることができる「ダイナミックCT」検査を行うと、撮影の早期相において子宮内腔への造影剤の漏出を認めることがあります。これは、子宮から動脈性の出血が生じていることを示しており、子宮収縮薬などの従来の治療では止血が難しいタイプの出血と考えられます。この分娩後異常出血の新しい所見を、近藤英治教授らはPRACE(postpartum hemorrhage, resistance to treatment, and arterial contrast extravasation)として提唱しました。本研究では、PRACEの頻度とその臨床的意義、また子宮動脈塞栓術などの治療介入との関連性を検証しました。</p>
<p>?<strong>【成果】</strong></p>
<p>調査対象の352例のうち、205例にCT検査が実施され、そのうち約3割(32.2%)にPRACEの所見が確認されました。PRACEの症例では、出血量が有意に多く、血液を固める成分であるフィブリノゲンの減少も見られました。また、輸血量が多く、子宮動脈塞栓術が行われた割合は86.2%に達し、PRACE陰性群における実施率(28.6%)と比較して大きな差が認められました。さらにPRACEの所見がある場合、子宮動脈塞栓術を要するリスクが顕著に高いことが示されました(オッズ比 <span>27.7</span>)。</p>
<p><strong>【展開】</strong></p>
<p>本研究は、出産後の大量出血に対する管理において、CT画像診断を活用することで出血の重症度を早期に見極め、迅速な治療選択を行うことの重要性を示しました。今後は、PRACEの識別を組み込んだ治療アルゴリムの開発とその普及が求められます。これにより、全国の医療機関において出産後の大量出血に対する重症度の層別化が進み、迅速かつ適切な治療が選択されることで、母体の救命率のさらなる向上が期待されます。</p>
<p><strong>?</strong></p>
<p><strong>【論文情報】</strong></p>
<p>論文名:Dynamic CT Findings as Indicators of Uterine Artery Embolization in Postpartum Hemorrhage</p>
<p>著者:Munekage Yamaguchi, Eiji Kondoh et al.</p>
<p>掲載誌:JAMA Network Open</p>
<p>doi:10.1001/jamanetworkopen.2025.12209</p>
<p>URL: <a href="https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2834367">https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2834367</a></p>
<p><span/></p>
<p><strong>お問い合わせ先</strong></p>
<p>熊本大学大学院生命科学研究部 産科婦人科学</p>
<p>担当:山口宗影(特任准教授)</p>
<p>電話:096-373-5269</p>
<p>e-mail:munekage@hotmail.co.jp</p>
<p><span/></p>
<p><strong/></p>
<div>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release20250526-3.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>(PDF352KB)</div>
<div/>
<div/>
<div> </div>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<p/>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3269<br/>e-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp</p>
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
No publisher
研究
2025/05/26 16:50:00 GMT+9
ページ
-
廃棄血液から再生医療に重要な血小板溶解物の製造に成功 ~廃棄予定の血液フィルターから作製したヒト血小板溶解物が幹細胞培養の新たな選択肢に~_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/20250526-2
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>廃棄するフィルターに残存する血小板と血漿成分を回収加工し高品質<span>f-hPL</span>の製造法を確立。</li>
<li>作製された<span>f-hPL</span>は市販<span>FBS</span>の<span>4</span>倍、商用<span>hPL</span>とは同等以上の<span>MSC</span>増殖能を発揮。</li>
<li><span style="text-indent: -0.6em;">日本が世界をリードしている再生医療領域における本製剤の応用を期待。</span></li>
</ul>
<p/>
<p>【概要説明】</p>
<p>北海道大学大学院医学研究院の藤村 幹教授,熊本大学大学院生命科学研究部の大槻 純男教授らの研究チーム、株式会社<span>RAINBOW</span>(本社:札幌市)、及び日本赤十字社北海道ブロック血液センターは、間葉系幹細胞(<span>MSC</span>)<sup><span>*1</span></sup>の増殖に有効な培養サプリメントとして、廃棄予定の白血球除去フィルター<sup><span>*2</span></sup>から回収した血小板と血漿を用いたヒト血小板溶解物(以下、<span>f-hPL</span>)の製造に成功し、その有効性を実証しました。</p>
<p>再生医療や細胞治療の実用化には、細胞の大量増殖が不可欠となっています。これまでの細胞培養ではウシ胎児血清(<span>FBS</span>)<sup><span>*3</span></sup>が一般的に使用されていましたが、免疫反応や倫理的懸念、動物由来感染症のリスクなどの課題がありました。<span>f-hPL</span>はこれに代わる有望な選択肢ですが、ヒト由来の原料確保が難しく、臨床用に十分な量を確保することが難しいとされてきました。</p>
<p>そこで研究グループは、血液製剤の製造過程で用いられる白血球除去フィルターに着目し、フィルターに残存する血小板と血漿成分を回収?加工することで、有効性?安全性の高い<span>f-hPL</span>の製造法を確立しました。これにより、一つのフィルターから<span>3.5×10<sup>10</sup></span>個の血小板を回収可能(平均回収率<span>37.1%</span>)となったほか、最適なタンパク濃度(<span>27mg/mL</span>)で作製された<span>f-hPL</span>は、市販<span>FBS</span>の<span>4</span>倍、商用<span>hPL</span>とは同等以上の<span>MSC</span>増殖能を発揮することも明らかになりました。<span>MSC</span>は<span>ISCT</span>の基準を満たす表面マーカーを発現し、三系統(脂肪?骨?軟骨)への分化能も保持しています。</p>
<p>また、自動細胞培養装置(<span>Quantum</span>)<sup><span>*4</span></sup>による臨床スケールでの大量培養にも成功し、<span>90%</span>以上の細胞生存率を実現しました。今後は、<span>GMP</span>準拠の製造プロセス開発と各種臨床研究への展開に向け、学術機関や企業との連携を強化していく予定です。なお、本研究成果は、<span>2025</span>年<span>4</span>月<span>23</span>日(水)公開の、<span>Stem Cell Research & Therapy</span>(<span>Springer Nature</span>)にオンライン掲載されました。</p>
<p><strong>【背景】</strong></p>
<p>再生医療や細胞治療の実用化には、細胞の大量増殖が不可欠となっています。これまでの細胞培養ではウシ胎児血清(<span>FBS</span>)が一般的に使用されていましたが、免疫反応や倫理的懸念、動物由来感染症のリスクなどの課題がありました。<span>f-hPL</span>はこれに代わる有望な選択肢ですが、ヒト由来の原料確保が難しく、臨床用に十分な量を確保することが難しいとされてきました。その様な中、血液製剤の製造に使用される白血球除去フィルターには大量の血小板が捕捉されていることに着目し、研究を開始しました。</p>
<p>?</p>
<p><strong>【研究手法】</strong></p>
<p>本研究では、血液製剤の製造過程で用いられる白血球除去フィルターに着目し、フィルターに残存する血小板と血漿成分を回収?加工することで、有効性?安全性の高い<span>f-hPL</span>の製造法を確立しました(図<span>1</span>)。</p>
<p>これにより、一つのフィルターから<span>3.5×10<sup>10</sup></span>個の血小板を回収可能(平均回収率<span>37.1%</span>)となりました。また、最適なタンパク濃度(<span>27mg/mL</span>)で作製された<span>f-hPL</span>は、市販<span>FBS</span>の<span>4</span>倍、商用<span>hPL</span>とは同等以上の<span>MSC</span>増殖能を発揮します。<span>MSC</span>は<span>ISCT</span>の基準を満たす表面マーカーを発現し、三系統(脂肪?骨?軟骨)への分化能も保持しています。</p>
<p>加えて、自動細胞培養装置(<span>Quantum</span>)による臨床スケールでの大量培養にも成功し、<span>90%</span>以上の細胞生存率を実現しました。</p>
<p>?</p>
<p><strong>【研究成果】</strong></p>
<p>本研究は、これまで廃棄されていた白血球除去フィルター内の残存血小板?血漿成分を有効活用し、間葉系幹細胞(<span>MSC</span>)の高効率培養を可能とする「再生医療用サプリメント(<span>f-hPL</span>)」の製造法を確立したものであり、以下の<span>3</span>点で高い意義を有しています。</p>
<p>①<span>??? </span>持続可能な再生医療資源の確保</p>
<p>血液製剤製造の副産物を有効活用することで、既存インフラを利用した低コストかつ持続可能な細胞治療基盤が構築可能になります。特に、血小板の安定供給が課題となっていた<span>hPL</span>製剤に対し、現実的な解決策を提示する成果です。</p>
<p>②<span>??? </span>再生医療等製品の実用化を加速</p>
<p>今回作製された<span>f-hPL</span>は、<span>FBS</span>や商用<span>hPL</span>と比較して<span>MSC</span>の増殖能が顕著に高く、臨床グレードの細胞製品を高品質?高効率で製造できる可能性が示されました。細胞老化の抑制効果や分化能の保持といった特性も確認されており、再生医療等製品の<span>GMP</span>製造工程への応用が期待されます。</p>
<p>③<span>??? </span>医療廃棄物の再資源化と<span>SDGs</span>への貢献</p>
<p>白血球除去フィルターはこれまで医療廃棄物として処理されていましたが、本研究はこれを「再生可能資源」として位置づけ、医療分野における資源循環モデルを構築しています。これは国連の持続可能な開発目標(<span>SDGs</span>)<span>12</span>「つくる責任?つかう責任」にも合致する先導的な取り組みです。</p>
<p>?</p>
<p><strong>【今後への期待】</strong></p>
<p>今後は、<span>GMP</span>準拠の製造プロセス開発と各種臨床研究への展開に向け、学術機関や企業との連携を強化してまいります。また、本製法を用いた<span>hPL</span>製品の商用化や国際的な供給体制の構築も視野に入れており、再生医療の普及と産業化に貢献する新たなプラットフォームとしての展開が期待されます。</p>
<p><strong>【謝辞】</strong></p>
<p>本研究は経済産業省<span>Go-Tech</span>、株式会社<span>RAINBOW</span>の助成、および国?研究開発法??本医療研究開発機構 生命科学?創薬研究支援基盤事業(<span>JP24ama121018)</span>の支援を受けたものです。</p>
<p><strong>?</strong></p>
<p><strong>【論文情報】</strong></p>
<p>論文名 Human platelet lysate produced from leukoreduction filter contents enables sufficient MSC growth(白血球除去フィルター由来の血小板融解物は幹細胞増殖に有益な材料となる)</p>
<p>著者名 若本志乃舞<sup><span>1</span></sup><span>, </span>古川友子<sup><span>2</span></sup><span>, </span>川堀真人<sup><span>3</span></sup><span>, </span>秋野光明<sup><span>1</span></sup><span>, </span>加藤志歩<sup><span>1</span></sup><span>, </span>布施久恵<sup><span>1</span></sup><span>, </span>大槻純男<sup><span>4</span></sup><span>, </span></p>
<p>鳥本悦宏<sup><span>1</span></sup><span>, </span>藤村 幹<sup><span>3</span></sup><span>, </span>紀野修一<sup><span>1</span></sup></p>
<p>(<sup><span>1</span></sup>日本赤十字社北海道ブロック血液センター、<sup><span>2</span></sup>株式会社<span>RAINBOW</span>、<sup><span>3</span></sup>北海道大学大学院医学研究院、<sup><span>4</span></sup>熊本大学)</p>
<p>雑誌名 Stem Cell Research & Therapy(再生医療及び幹細胞研究分野における国際的な専門誌)</p>
<p>DOI <span>10.1186/s13287-025-04329-y</span></p>
<p>公表日 <span>2025</span>年<span>4</span>月<span>23</span>日(水)(オンライン公開)</p>
<p><strong>お問い合わせ先</strong></p>
<p>北海道大学大学院医学研究院 講師 川堀真人(かわぼりまさひと)</p>
<p>URL <span>https://neurosurgery-hokudai.jp</span></p>
<p>株式会社<span>RAINBOW</span> 広報担当</p>
<p>メール <span>info@rainbowinc.co.jp</span></p>
<p>URL <span>https://rainbowinc.co.jp</span></p>
<p>日本赤十字社北海道ブロック血液センター製剤部 部長 秋野光明(あきのみつあき)</p>
<p><span>?</span>メール <span>m-akino@hokkaido.bc.jrc.or.jp</span></p>
<p>URL <span><a href="https://www.bs.jrc.or.jp/hkd/bbc/m0_02_1.html">https://www.bs.jrc.or.jp/hkd/bbc/m0_02_1.html</a></span></p>
<p>熊本大学大学院生命科学研究部 教授 大槻純男(おおつきすみお)</p>
<p>TEL <span>011-706-2610</span> FAX <span>011-706-2092</span> メール <span>sohtsuki@kumamoto-u.ac.jp</span></p>
<p>URL <span>https://ohtsuki-lab.jp/ja/</span></p>
<p><span/></p>
<p><strong>配信元</strong></p>
<p>北海道大学社会共創部広報課(〒<span>060-0808 </span>札幌市北区北<span>8</span>条西<span>5</span>丁目)</p>
<p>TEL <span>011-706-2610</span> FAX <span>011-706-2092</span> メール <span>jp-press@general.hokudai.ac.jp</span></p>
<p>株式会社<span>RAINBOW (</span>〒<span>001-0021 </span>札幌市北区北<span>21</span>条西<span>11</span>丁目北海道大学<span>FMI 1</span>階<span>HX</span>内<span>)</span></p>
<p>メール <span>info@rainbowinc.co.jp</span></p>
<p>熊本大学総務部総務課広報戦略室(〒<span>860-8555 </span>熊本市中央区黒髪<span>2</span>丁目<span>39</span>番<span>1</span>号)</p>
<p>TEL <span>096-342-3269</span> FAX <span>096-342-3110</span> メール sos-koho@jimu.kumamoto-u.ac.jp</p>
<div>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release20250526-2.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>(PDF1,252KB)</div>
<div/>
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<div> </div>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<p/>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3269<br/>e-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp</p>
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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研究
2025/05/26 16:50:00 GMT+9
ページ
-
生薬成分グリチルリチン酸によって誘導される新たな植物細胞死モデル系の確立_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250523
<![CDATA[<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>甘草に含まれる生理活性物質であるグリチルリチン酸は動物の特定のがん細胞において細胞死を誘導しますが、タバコ培養細胞においても細胞死を誘導することを発見しました。</li>
<li>タバコ培養細胞におけるグリチルリチン酸誘導性細胞死の過程で、ミトコンドリア膜電位の低下と脂質過酸化が生じることを明らかにしました。</li>
<li>本成果は、植物における酸化ストレス応答や細胞死機構の解明に貢献する、新たな植物バイオアッセイ系の構築と位置付けられます。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;"><span/>【概要説明】 </p>
<p>熊本大学理学部4年(当時)の平瀬一真大学生と同大学院先端科学研究部の檜垣匠教授は、植物細胞のモデル系として広く利用されているタバコBY-2細胞を用いて、動物細胞における抗腫瘍作用が知られるグリチルリチン酸処理に対する細胞応答を解析しました。その結果、グリチルリチン酸は濃度?時間依存的に細胞死を引き起こすこと、さらにその過程でミトコンドリア膜電位の低下と脂質過酸化を伴うことを見出しました。</p>
<p>これらの成果は、グリチルリチン酸の抗腫瘍作用が、植物のモデル細胞系であるタバコBY-2細胞にも及ぶ可能性を示したものであり、植物におけるストレス応答や細胞死メカニズムの新たな研究基盤となることが期待されます。また、本成果は細胞死を指標とした植物用の化合物スクリーニング系やバイオアッセイ系の構築にも応用が可能です。</p>
<p>本研究成果は令和7年5月21日、科学雑誌「Biochemical and Biophysical Research Communications」に掲載されました。本研究はJST CRESTの支援を受けて実施されました。</p>
<p>【今後の展開】</p>
<p>今後、グリチルリチン酸による植物細胞死の分子機構をより詳細に解析することで、植物における酸化ストレス応答や細胞死機構の解明が期待されます。また、今回確立したタバコBY-2細胞を用いた実験系は、細胞死を指標とした植物向け化合物スクリーニングの基盤技術としても応用が可能です。将来的には、植物における環境ストレス耐性の改良や新規農薬評価系の構築など、農学分野への展開も期待されます。</p>
<p/>
<p><strong>(論文情報)</strong></p>
<p>論文名:Glycyrrhetinic acid triggers lipid peroxidation-related cell death in tobacco BY-2 cells</p>
<p>著者:Kazuma Hirase, and Takumi Higaki*(責任著者)</p>
<p>掲載誌:Biochemical and Biophysical Research Communications</p>
<p>DOI:10.1016/j.bbrc.2025.152062</p>
<p>URL:<a href="https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2025.152062">https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2025.152062</a></p>
<p>詳細:<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release20250523.pdf">プレスリリース</a></p>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_02_ja_2.png/@@images/8032ba3d-a877-4a15-b6fd-60f50cbdf9de.png" title="sdg_icon_02_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_02_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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研究
2025/05/23 15:00:00 GMT+9
ページ
-
広西医科大学(中国)が熊本大学薬学部を表敬訪問_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/yakugaku20250523
<![CDATA[<p> 5月20日(火)、広西医科大学(中国)薬学部の<span>Wen Qiulin</span>薬学部党委員会書記長ら6名が薬学部を表敬訪問し、香月薬学部長、杉本副薬学教育部長らと懇談しました。</p>
<p> 今回の訪問は、広西医科大学と熊本大学との大学間交流協定に基づくものであり、会談では、冒頭に香月薬学部長が訪問団を歓迎し、双方の大学での最近の取組紹介や交流状況に関する意見交換が行われました。</p>
<p> その後、天然薬物学分野の塚本教授が研究室を紹介し、<span>HARI</span>助教が薬用植物園、薬草ミュージアムの案内、産業イノベーションラボラトリーに作品群が展示されているフェルメールのリ?クリエイト作品の紹介を行いました。</p>
<p> 今回の訪問を通し、今後の協力関係の強化に向け、理解を深める機会となりました。</p>
<p><img src="/whatsnew/seimei/u7jlwu/@@images/1587e252-5fca-4056-902f-56ae3ce60cc2.png" title="広西医科大学からの記念品贈呈.png" alt="広西医科大学からの記念品贈呈.png" class="image-inline"/></p>
<p>左から香月薬学部長と<span>Wen Qiulin</span>薬学部党委員会書記</p>
<p/>
<p><img src="/whatsnew/seimei/7rtsrg/@@images/49fd0992-b13e-4b76-81b5-f1cc8fe92f42.png" title="集合写真.png" alt="集合写真.png" class="image-inline"/></p>
<p>参加者の集合写真</p>
<p/>
<p><img src="/whatsnew/seimei/qc94ee/@@images/b74a62b0-92cd-410f-bebb-fe8d74340b65.png" title="会談.png" alt="会談.png" class="image-inline"/></p>
<p>会談の様子</p>
<p/>
<p><img src="/whatsnew/seimei/11gv51/@@images/e63888b7-a5b5-49f9-95ac-66457ad22696.png" title="研究室見学.png" alt="研究室見学.png" class="image-inline"/></p>
<p>天然薬物学分野研究室 見学の様子</p>
<p/>
<p><img src="/whatsnew/seimei/vph2re/@@images/53500ec8-d580-4f23-9e98-c979e78ba6da.png" title="植物園見学.png" alt="植物園見学.png" class="image-inline"/></p>
<p>薬用植物園 見学の様子</p>
<p/>
<p><img src="/whatsnew/seimei/xq21ke/@@images/e291af55-609e-4066-a4e3-98a039e4c53d.png" title="フェルメール見学.png" alt="フェルメール見学.png" class="image-inline"/></p>
<p>フェルメール作品 見学の様子</p>
<p/>
<p>熊本大学薬学部?大学院薬学教育部ホームページ(https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp)</p>
<p/>
<p> </p>
<p/>]]>
No publisher
研究
その他
2025/05/23 09:00:00 GMT+9
ページ
-
白血病ウイルスが“ひっそりと感染する“仕組みを解明―白血病ウイルスHTLV-1の潜伏機構と新規サイレンサー領域の発見―_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/20250514
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>HTLV-1ゲノム内に、ウイルス自身の遺伝子発現を抑制する機能を持つ「サイレンサー領域」を同定。</li>
<li>サイレンサー領域の除去によりウイルス活性が亢進し、潜伏感染が解除され免疫細胞から排除されやすくなることを実証。</li>
<li>同サイレンサー領域を<span>HIV-1</span>に導入すると、<span>HIV-1</span>の潜伏性が増加することを実証。</li>
<li>HTLV-1潜伏解除に基づく新たな治療戦略への展開が期待される。</li>
</ul>
<p/>
<p>【概要説明】</p>
<p> 熊本大学ヒトレトロウイルス学共同研究センターの佐藤賢文教授、菅田謙治講師、<span>Akhinur Rahman</span>研究員、新村光輝学部生、小野昌弘客員教授(インペリアル?カレッジ?ロンドン准教授)らの研究チームは、<span>HTLV-1</span>(ヒト<span>T</span>細胞白血病ウイルス<span>1</span>型)<sup>※1</sup>が体内で<span>“</span>ひっそりとした感染<span>”</span>を成立させるための分子機構を解明しました。</p>
<p> 日本は、<span>HTLV-1</span>の感染者が特に多い地域の一つであり、このウイルスによる感染症の制御は、我が国における重要かつ緊急の課題となっています。多くの感染者は一生涯にわたり無症状のまま経過しますが、一部の方では、「成人<span>T</span>細胞白血病(<span>ATL</span>)<sup><span>※2</span></sup>」と呼ばれる難治性の白血病を発症することが知られています。<span>HTLV-1</span>は一度体内に侵入すると、自然な免疫の力だけで排除することが非常に難しく、その主な理由のひとつが「潜伏感染」と呼ばれる状態です。これは、ウイルスが自らの存在を巧みに隠すことで、免疫システムからの監視を逃れ、長期間にわたり体内に潜み続ける感染のかたちを指します。今回、研究チームは、白血病ウイルス<span> HTLV-1</span>が体内で長期間ひそかに潜伏できる仕組みを世界で初めて明らかにしました。ウイルスの設計図(ゲノム)内に、自らの活動を抑え込む「サイレンサー(<span>Silencer</span>)領域<sup>※3</sup>」を発見し、これがウイルス潜伏のカギを握っていることを示しました。</p>
<p> さらに、<span>HTLV-1</span>のサイレンサー領域を別のウイルス(<span>HIV-1</span>)に移植すると、<span>HIV-1</span>でも潜伏しやすくなることを実証。ウイルスの潜伏解除を狙った新しい治療法開発への道を切り拓く、大きな一歩となりました。</p>
<p>? 本研究成果は令和7年5月13日、国際科学誌『<span>Nature Microbiology</span>』に掲載されました。本研究は、日本医療研究開発機構(<span>AMED</span>)疾患基礎研究課 新興?再興感染症研究基盤創生事業(多分野融合研究領域)「多分野融合研究による<span>HTLV-1</span>感染症のウイルス感染病態全容解明」(課題番号24wm0325068h0002:研究代表者 佐藤賢文)、エイズ実用化対策事業「革新的核酸解析技術による<span>HIV </span>潜伏感染機序の解明と克服のための研究」(課題番号<span>24fk0410052h0003</span>:研究代表者 佐藤賢文)からの支援を受けて、熊本大学病院、聖マリアンナ医科大学、国際医療研究センター病院、琉球大学、鹿児島大学、今村総合病院、関西医科大学、英国インペリアル大学との共同研究として行われました。</p>
<p/>
<p><strong>【内容説明】</strong></p>
<p> ヒト<span>T</span>細胞白血病ウイルス<span>1</span>型(<span>HTLV-1</span>)は、ヒト免疫系の中核を担う<span>CD4</span>陽性<span>T</span>細胞に感染するレトロウイルスの一種です。本ウイルスは、感染細胞のゲノム<span>DNA</span>に自身の遺伝情報を組み込むという特徴を有しており、こうして宿主ゲノム内に組み込まれたウイルス遺伝子は「プロウイルス<sup>※4</sup>」と呼ばれます。このプロウイルス状態により、<span>HTLV-1</span>は宿主内に長期間潜伏し、持続感染を成立させることが可能となります。<span>HTLV-1</span>感染者の大多数は無症候のまま生涯を終えますが、約<span>2</span>~<span>5</span>%の感染者においては、数十年にわたる潜伏期を経て、成人<span>T</span>細胞白血病(<span>ATL</span>)と呼ばれる予後不良な血液悪性腫瘍を発症することが知られています。日本は世界有数の<span>HTLV-1</span>感染集積地域であり、現在も多くの感染者が<span>ATL</span>発症リスクを抱えながら日常生活を営んでいます。このような現状を踏まえ、<span>ATL</span>の発症メカニズムの解明および新規治療法の開発に向けた研究を国内において強力に推進することが、喫緊かつ重要な課題となっています。<span><br/> </span> 感染の初期段階において、<span>HTLV-1</span>はウイルスタンパクを活発に発現させ、新規感染を拡大させていきます。しかし、これらの感染細胞は、体内の免疫システム、特に<span>CD8</span>陽性<span>T</span>細胞によって速やかに認識?排除されてしまいます。そのため、潜伏感染時に体内に長期間残るのは、ウイルス遺伝子の発現を抑えた一部の感染細胞に限られます。この段階では、<span>HTLV-1</span>は必要最低限の遺伝子のみを発現させることで、免疫からの監視を回避しています。ウイルスが潜伏状態にある間も、感染した<span>T</span>細胞が分裂することで、ウイルスも細胞のゲノムに組み込まれた形で複製され、増えていくことが可能です。本研究では、<span>HTLV-1</span>が潜伏感染状態を保つために重要な働きをする「サイレンサー領域」をプロウイルスゲノム内に発見しました。</p>
<p>? 研究チームは、九州の医療機関と協力し、<span>HTLV-1</span>に実際に感染している患者さんの血液サンプルを用いて、感染細胞内でのプロウイルスの状態を「<span>ATAC-Seq</span>(アタックシーク)解析<sup>※5</sup>」という手法で詳しく調べました。その結果、ウイルスゲノムの中に、「クロマチン<sup>※6</sup>が開いた領域」が存在することを突き止めました(図1上)。さらにその領域の機能を調べたところ、同領域がウイルス遺伝子の転写を抑える機能を持つサイレンサー領域であることが確認されました <span>(</span>図1下<span>)</span>。同サイレンサー領域には<span>RUNX</span>(ランクス)<span>(Runt-related transcription factor)</span><sup> ※7</sup>を中心に様々な転写因子が複合体を形成することで、ウイルス遺伝子のスイッチを調節していることも分かりました。<br/> 次に、同領域に変異を加えたウイルスを人為的に作成し、細胞に感染させる実験を行いました。その結果、変異<span>HTLV-1</span>はオリジナルウイルスに比べてウイルス粒子の産生性が増加しており、潜伏感染状態が阻止されたことが分かりました。</p>
<p> <span>HTLV-1</span>と同じレトロウイルスであり、ヒトに対して後天性免疫不全症候群(エイズ)の原因となる<span>HIV-1</span>は、感染<span>CD4T</span>陽性細胞でウイルス産生が盛んに行われ、感染細胞に細胞死を誘導した結果、エイズを引き起こすことで知られます。<span>HIV-1</span>のプロウイルスには今回発見されたサイレンサーに相当する領域がなかったことから、2つのレトロウイルスの感染様式を決定する重要な役割を持つことが考えられました。そのことを証明するために、サイレンサー領域を導入した組換え<span>HIV-1</span>を作成し、感染実験を行ったところ、ウイルスの増殖性が低下し細胞死誘導が顕著に阻害されたことから、<span>HIV-1</span>が潜伏感染するウイルスに変化したことが示唆されました。</p>
<p>本研究では、次世代シークエンサー<sup>※8</sup>やシングルセル解析<sup>※9</sup>といった先端的研究手法に加え、免疫学的解析手法を駆使して、実際の患者検体を高精度に解析する多分野融合型の研究アプローチを実施しました。その結果、ウイルス発見から40年以上にわたり不明であったHTLV-1の潜伏感染メカニズム解明に迫るを重要な知見を得ました。</p>
<p>また、今回明らかにしたメカニズムは、ヒトレトロウイルスであるHTLV-1とHIV-1が、それぞれ潜伏感染および増殖感染という異なる感染経過をたどる主な要因であると考えられます。本知見は、ウイルスの進化過程および生存戦略を理解する上でも重要な新たな知見となります。</p>
<p>? HTLV-1が長期間にわたって体内に潜伏できる仕組みを分子レベルで明らかにした本研究は、<span>HTLV-1</span>感染者における病気の進行や再発の仕組み解明に大きく貢献するものです。また、サイレンサーの機能を標的とすることで、これまで難しかった<span>HTLV-1</span>の治療開発へ向かう新たな道が開かれました。</p>
<p/>
<p><strong>【用語解説】</strong></p>
<p><strong>※1:</strong><strong>HTLV-1</strong><strong>(ヒト<span>T</span>細胞白血病ウイルス<span>1</span>型)</strong></p>
<p>????? 白血病の一種である「成人<span>T</span>細胞白血病(<span>ATL</span>)」や神経疾患「<span>HAM/TSP</span>」の原因となるウイルス。主に<span>CD4</span>陽性<span>T</span>細胞という免疫の中核を担う細胞に感染する。</p>
<p><strong>※2:</strong><strong>成人<span>T</span>細胞白血病(<span>ATL</span>)</strong></p>
<p>HTLV-1感染に起因する予後不良な白血病。非常に長い期間の慢性持続感染を経て、一部の感染者が発症する。臨床病型として、くすぶり型?慢性型?リンパ腫型?急性型の4つがある。</p>
<p><strong>※3:</strong><strong>サイレンサー(<span>Silencer</span>)領域</strong></p>
<p>? 特定の遺伝子の働きを抑える<span>DNA</span>領域。今回発見されたのは、ウイルスが自らの遺伝子を抑えるためのもの。</p>
<p><strong>※4:</strong><strong>プロウイルス</strong></p>
<p>????? ウイルスの遺伝子がヒトの細胞の<span>DNA</span>に組み込まれた状態。潜伏感染ではこの状態が続く。</p>
<p>?</p>
<p><strong>※5:</strong><strong>ATAC-Seq</strong><strong>(アタックシーク)</strong><strong>解析</strong></p>
<p>????? 細胞内で“開いている<span>DNA</span>”領域を網羅的に調べる手法。その細胞でどの<span>DNA</span>領域が活発に働いているかを知るのに用いられる。</p>
<p><strong>※6:</strong><strong>クロマチン</strong></p>
<p>DNAがタンパク質と結びついた構造で、開いた状態では遺伝子の制御が行われやすい。</p>
<p><strong>※7:</strong><strong>RUNX</strong><strong>(ランクス)<span>(Runt-related transcription factor)</span></strong></p>
<p>? 血液細胞の分化や増殖に関わるヒトのタンパク質で、ウイルスがこれを利用することで“静かに<span>”</span>潜伏できるようになる。</p>
<p><strong>※8:次世代シークエンサー</strong></p>
<p>高速かつ大量のDNA/RNA配列情報を同時に読み取ることができる高性能なシーケンス技術およびその装置の総称。</p>
<p><strong>※9:シングルセル解析</strong></p>
<p>一つ一つの細胞を個別に取り出して解析を行い、細胞ごとの遺伝子発現やゲノム?エピゲノム情報、タンパク質発現などを明らかにする手法の総称。</p>
<p><strong>?</strong></p>
<p><strong>【論文情報】</strong></p>
<p>論文名:<span>Intragenic viral silencer element regulates HTLV-1 latency via RUNX complex recruitment.</span></p>
<p>著者:<span>Kenji Sugata, Akhinur Rahman, Koki Niimura, Kazuaki Monde, Takaharu Ueno, Samiul Alam Rajib, Mitsuyoshi Takatori, Wajihah Sakhor, Md Belal Hossain, Sharmin Nahar Sithi, M Ishrat Jahan, Kouki Matsuda, Mitsuharu Ueda, Yoshihisa Yamano, Terumasa Ikeda, Takamasa Ueno, Kiyoto Tsuchiya, Yuetsu Tanaka, Masahito Tokunaga, Kenji Maeda, Atae Utsunomiya, Kazu Okuma, Masahiro Ono, Yorifumi Satou.</span></p>
<p>掲載誌:<span>Nature Microbiology</span></p>
<p>DOI:<span>10.1038/s41564-025-02006-7</span></p>
<p/>
<p>URL:<span><a href="https://www.nature.com/articles/s41564-025-02006-7">https://www.nature.com/articles/s41564-025-02006-7</a></span></p>
<div>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release250514.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>(PDF1,471KB)</div>
<div/>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<p/>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3269<br/>e-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp</p>
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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研究
2025/05/14 10:15:00 GMT+9
ページ
-
日本初、翼竜類の新属新種命名_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/release20250513
<![CDATA[<p style="text-align: justify;"><span/>【発表の要点】</p>
<ul>
<li>翼竜の第6頸椎骨と判明。</li>
<li>アズダルコ科の新属新種のものであることを解明し、<em><span>Nipponopterus mifunensis</span></em><span> (</span>ニッポノプテルス?ミフネンシス<span>)</span>と命名。国内産の体化石に基づいて初めて命名された翼竜。</li>
<li>アズダルコ科として最古級の化石であり、白亜紀末のケツァルコアトルス等の大型翼竜と近縁であることが示された。</li>
</ul>
<p>【概要】 </p>
<p>日本の翼竜の記録は比較的少なく、白亜紀層からいくつかの断片標本が知られているにすぎません。この度、中国石河子大学 周 炫宇 博士、御船町恐竜博物館 池上 直樹 博士、ブラジルサンパウロ大学動物学博物館 ベガス ロドリゴ 博士、熊本大学研究開発戦略本部 技術専門員 吉永 徹 氏、元 熊本大学技術部 技術専門職員 佐藤 宇紘 博士、熊本大学大学院先端科学研究部 教授 椋木 俊文 博士、熊本大学 理事?副学長 大谷 順 博士、北海道大学総合博物館 教授 小林 快次 博士の研究チームは、御船層群産の翼竜化石標本を再検討し、<span>CT</span>スキャナーで得られたデータ等に基づいて、その系統学的位置づけを検証しました。その結果、この標本は日本産の翼竜としては、初めて新種として命名されるべきものであることがわかりました。また、この新種の翼竜はモンゴルのチュロニアン期?コニアシアン期の地層から産出している未命名のアズダルコ科の翼竜と最も近縁であり、後期白亜紀後半に北米に生息していた大型翼竜ケツァルコアトルスと同じ系統に属する結果が示されました。</p>
<p>【展開】</p>
<p>国内の翼竜化石の産出記録は依然として少なく、また、断片的なものに限定されるため、更なる化石の探索と収集が必要です。御船層群は、翼竜化石が複数産出している国内では希有な地層であり、更なる化石の発見が期待されます。</p>
<p>(論文情報)</p>
<p>論文名:Reassessment of an azhdarchid pterosaur specimen from the Mifune Group, Upper Cretaceous of Japan(日本の上部白亜系御船層群から産出したアズダルコ科翼竜標本の再検討)<br/>著者:周 炫宇 ,池上 直樹 ,ベガス ロドリゴ ,吉永 徹 ,佐藤 宇紘 ,?椋木 俊文 ,大谷 順 ,?小林 快次?<br/>掲載誌:英文科学雑誌「<span>Cretaceous Research(</span>クリテイシャス?リサーチ<span>)</span>」<span>Vol. 167</span><br/>doi:10.1016/j.cretres.2024.106046<br/>URL:<a href="https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195667124002192">https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0195667124002192</a></p>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release20250513.pdf">プレスリリース</a>(PDF1634KB)</p>
<p/>
<p>○本研究に関し、熊本大学の先生方がどのように研究に携わったのか、椋木教授より詳細をご紹介頂きました。</p>
<table>
<tbody>
<tr style="height: 301.984px;">
<td style="height: 301.984px;">
<p>?本<span>CT</span>撮影は、熊本大学<span>X-Earth</span>センターが管理するマイクロ<span>X</span>線<span>CT</span>スキャナで撮影したものです。当時のセンター長であった大谷博士(現熊本大学理事?副学長)が、御船町恐竜博物館 池上博士からのマイクロ<span>X</span>線<span>CT</span>スキャナを翼竜の頸椎骨化石の内部構造の検査に適用できないかとの相談に応じ、実施しました。</p>
<p>X線<span>CT</span>撮影では、<span>X</span>線ビームハードニングによるものや供試体(試料)設置方法に伴う、いわゆるアーティファクト(擬像)が生じることがあります。特に、化石のような岩石試料ではその影響が画像に現れやすい傾向があります。アーティファクトが生じると、画像の解釈を間違えることがあるため、供試体の設置、適切な撮影条件の決定、再構成画像の点検を慎重に行う必要があります。センター内で協議し、供試体の設置およびX線<span>CT</span>撮影は熊本大学研究開発戦略本部 技術専門員 吉永氏と元 熊本大学技術部 技術専門職員 佐藤氏が行い、得られたX線<span>CT</span>画像の確認を熊本大学大学院先端科学研究部 椋木が行いました。?</p>
<p style="text-align: right;">熊本大学大学院先端科学研究部 教授 椋木 俊文</p>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_15_ja_2.png/@@images/69826231-83a5-403b-bc72-0ee8456ad4e2.png" title="sdg_icon_15_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_15_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
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研究
2025/05/13 13:00:00 GMT+9
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-
FRONTEO と熊本大学、Drug Discovery AI Factory を活用した 新たながん治療法探索に関する共同研究を開始_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/copy2_of_Kumamoto-FRONTEO-Project
<![CDATA[<p>株式会社 FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下 FRONTEO)と 熊本大学大学院 生命科学研究部 消化器外科学講座(所在地:熊本市、以下 熊本大学)は、 2025 年 4 月 14 日付で、ライフサイエンス AI 分野(AI 創薬領域)の新たながん治療法探索に 関する共同研究を開始することをお知らせします。</p>
<p/>
<p/>
<p>本研究では、FRONTEO が自社開発の特化型 AI「KIBIT(キビット)」を活用した AI 創薬支 援サービス「FRONTEO Drug Discovery AI Factory」(以下 DDAIF)*の独自の解析手法を活 用し、特定のがん種に対して治療効果のある既存薬を抽出し、熊本大学が細胞実験や動物実験、 臨床データの調査などを通じて仮説の検証を行います。</p>
<p>熊本大学は、患者さんの心に寄り添い、「病む人の気持ち」を大切にする全人的医療を提供し ています。最新の情報に基づく、病状や進行度に応じた最良の治療法を提供するため、基礎から 臨床まで網羅した積極的な研究活動を行っています。今回の共同研究はその一環です。</p>
<p> FRONTEO は、KIBIT の自然言語処理技術(日米特許取得済み)を用いた革新的な AI ソリュ ーションの研究開発と社会実装を通じて、医学?薬学領域の学術研究の発展と医療の質向上、 人々の健康に貢献してまいります。</p>
<p>* DDAIF:AI と創薬に精通した FRONTEO の創薬エキスパートが、既知の文献情報から未知の関 連性を発見する FRONTEO の自社開発した特化型自然言語処理 AI「KIBIT(キビット)」と独自の解 析手法を駆使し、標的分子?適応症探索やその裏付けとなる仮説を提供する AI 創薬支援サービス URL: <a href="https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/">https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/</a></p>
<p>■既知の文献情報から未知の関連性を発見する独自技術について FRONTEO は、DDAIF において、自社開発の特化型 AI「KIBIT」(URL: https://www.fronteo.com/kibit/)の、既知の文献情報から記載のない未知の関連性を発見す る独自技術を用いて、疾患関連性の高い未報告の標的分子を抽出し、その根拠となる疾患メカニ ズムなどの仮説とともに提示するソリューションを提供しています。近年、膨大な文献情報か ら、研究者が求める情報に効率的にアクセスするための技術や方法論に関する研究は進んでいる 一方、既知の文献情報からの新しい発見は、未だ研究者自身の発想力や偶然に依存しています。 当社の DDAIF における革新的アプローチは、こうした非連続的な発見を科学的?体系的に実現 することを可能とするものです。</p>
<p>【参考】2024 年 9 月 9 日付プレスリリース:既知の文献情報から記載のない「未知の関連性を 体系的かつ効率的に発見する自然言語処理技術」を特許出願 文献検索の常識を覆し広く科学に 革新をもたらす新技術, <a href="https://www.fronteo.com/pr/20240909">https://www.fronteo.com/pr/20240909</a></p>
<p>■FRONTEO について URL:https://www.fronteo.com/ FRONTEO は、自社開発の特化型 AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と 向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の 自然言語処理技術(日米特許取得)は、汎用型 AI とは異なり、教師データの量およびコンピュ ーティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析 した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のイ ンサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、KIBIT の技術が創薬の仮説生成や標的探 索にも生かされています。</p>
<p>KIBIT の独自技術およびアプローチを通じて、「記録に埋も れたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供 し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向け て、ライフサイエンス AI、ビジネスインテリジェンス、経 済安全保障、リーガルテック AI の各分野で社会実装を推進 しています。</p>
<p>2003 年 8 月創業、2007 年 6 月 26 日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、 韓国、台湾で事業を展開。第一種医療機器製造販売業許可取得、管理医療機器販売業届出。資本 金 898,618 千円(2024 年 8 月 31 日時点)。</p>
<p>※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本および欧州、米国、韓国 における商標または登録商標です。</p>
<p/>]]>
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研究
その他
2025/05/09 17:05:00 GMT+9
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TSMC慈善財団、熊本大学及び菊陽町の医療分野における連携協力に関する協定締結式を開催しました_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/copy_of_Kumamoto-TSMC-Project
<![CDATA[<p>令和7年4月17日、菊陽町役場において、<span>TSMC</span>慈善財団、熊本大学及び菊陽町の医療分野における連携協力に関する協定締結式を開催しました。</p>
<p><img src="/whatsnew/seimei/DSC09924.JPG/@@images/32b1483c-162b-42ed-af87-52583a5148c2.jpeg" title="DSC09924.JPG" alt="DSC09924.JPG" class="image-inline"/></p>
<p>このイベントは昨年7月に本学にて発足式が行われた「熊本<span>―TSMC</span>健康長寿プロジェクト」の一環として、菊陽町において地域の健康と長寿への取り組みを行っていくにあたり、<span>TSMC</span>慈善財団、熊本大学及び菊陽町の3者で強固な連携協力を結ぶことをを目的としています。</p>
<p>イベントは、運動支援のデモンストレーションからスタートしました。スタジオで行われたこのデモンストレーションでは、<span>TSMC</span>慈善財団のソフィー会長も菊陽町の参加者に混じり、笑顔で運動を体験されました。続いて行われた記念撮影では、菊陽町マスコットキャラクターの「キャロッピー」が登場し、会場は温かい雰囲気に包まれました。</p>
<p>締結式では、本事業の概要説明が本学の富澤理事?副学長、山縣健康長寿代謝制御センター長から行われ、その後の代表者挨拶では<span>TSMC</span>慈善財団のソフィー会長、熊本大学の小川学長、菊陽町の?本町長からそれぞれ挨拶を述べられました。引き続き3者による協定への署名が行われ、地域における医療連携の強化や住民の健康増進に向けて強固な連携体制を築くことを約束しました。</p>
<p>イベント後には、報道対応が行われ、本学の富澤理事?副学長、山縣健康長寿代謝制御センター長が報道関係者の質問に応じました。今後のプロジェクト展開に関する具体的な説明が行われ、多くの報道機関から熱心な質問が飛び交いました。</p>
<p>この連携協定を重要な一歩とし、<span>3</span>者のさらなる関係強化、プロジェクトの今後の進展が期待されます。</p>
<p> ※当日の様子は、生命科学研究部のホームページ(<span><a href="http://www.medphas.kumamoto-u.ac.jp/" target="_blank" rel="noopener noreferrer">http://www.medphas.kumamoto-u.ac.jp/</a></span>)でご覧頂けます。</p>
<p/>
<p> </p>
<p/>]]>
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研究
その他
2025/05/08 14:00:00 GMT+9
ページ
-
見落としていた細胞の変化に気づく、新しい観察のかたち ?深層学習による画像復元で細胞質分裂のはじまりを明らかに?_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250508
<![CDATA[<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>植物細胞が分裂するときに形成される「細胞板」の初期形成部位に、アクチン繊維が局在することを明らかにしました。</li>
<li>顕微鏡で捉えた映像の画質を深層学習を用いて復元することで、従来の観察では見逃されてきた細胞内の変化を高精度に観察できるようになりました。</li>
<li>画像復元によって得られたアクチン繊維の新たな局在パターンの発見は、従来の観察手法や薬剤処理による検証実験でも確認され、深層学習による画像処理に依存しない実在の構造であることが裏付けられました。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;"><span/>【概要説明】 </p>
<p>熊本大学大学院先端科学研究部の菊池涼夏特別研究員(当時)(現?山口大学大学院創成科学研究科?助教)、同大学理学部4年生の神鷹卓己大学生(当時)、同大学院先端科学研究部の檜垣匠教授らからなる研究グループは、深層学習による顕微鏡画像の画質復元技術を活用して、植物細胞の分裂における初期の細胞板形成過程を可視化し、アクチン繊維の新たな局在パターンを明らかにしました。</p>
<p>細胞内の繊細な構造を観察するには、顕微鏡を使って鮮明な画像を撮影する必要がありますが、強い光を長時間当てることで細胞が傷んでしまう「光毒性」や「退色」という問題があります。そのため、できるだけ弱い光で撮影する必要がありますが、そのぶん画像が暗くなり、微細な構造が見えにくくなるというジレンマがありました。</p>
<p>本研究では、この問題を解決するために、短時間の露光で撮影した画像を深層学習で明瞭に復元する技術を活用し、細胞分裂のごく初期段階でのアクチン繊維の挙動を高精度に捉えることに成功しました。その結果、アクチン繊維が細胞板の形成が始まる部位に集まる様子が確認されました。これは、アクチン繊維が細胞板の初期構築に関与していることを示唆する新たな証拠と考えられます。</p>
<p>本研究成果は令和7年5月8日、科学雑誌「Plant Cell Reports」に掲載されました。本研究はJST CREST(JPMJCR2121)の支援を受けて実施されました。</p>
<p>【今後の展開】</p>
<p>本研究で活用した画像復元技術は、細胞へのダメージを抑えながら、これまで見えにくかった細胞内の変化を鮮明にとらえる新しい観察手法として注目されます。細胞分裂のごく初期に起こるアクチン繊維の動きを明確に捉えられたことにより、植物がどのようにして新しい細胞をつくるのか、その仕組みをより深く理解する手がかりが得られました。</p>
<p>今後は、この技術を他の植物や細胞にも応用することで、細胞分裂だけでなく、成長や形づくりといったさまざまな生命現象の可視化が進むと期待されます。また、画像の“見えにくさ”を補い、研究者が細胞のふるまいに気づくためのサポートとして、将来的には幅広い生物学研究や薬剤評価などへの応用が期待されます。</p>
<p><strong>(論文情報)</strong></p>
<p>論文名:Distinct actin microfilament localization during early cell plate formation through deep learning-based image restoration</p>
<p>著者:Suzuka Kikuchi, Takumi Kotaka, Yuga Hanaki, Minako Ueda, and Takumi Higaki*(責任著者)</p>
<p>掲載誌:Plant Cell Reports</p>
<p>DOI:10.1007/s00299-025-03498-7</p>
<p>URL:<a href="https://link.springer.com/article/10.1007/s00299-025-03498-7">https://doi.org/10.1007/s00299-025-03498-7</a></p>
<p>詳細:<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release250508-3.pdf">プレスリリース</a></p>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_02_ja_2.png/@@images/8032ba3d-a877-4a15-b6fd-60f50cbdf9de.png" title="sdg_icon_02_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_02_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
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研究
2025/05/08 13:00:00 GMT+9
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燃料電池触媒の非白金化へ前進 ~高耐久性コバルト触媒の開発に成功~_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250430
<![CDATA[<p style="text-align: justify;"><span>【ポイント】</span></p>
<ul>
<li>14員環コバルト錯体を用いて燃料電池用非白金触媒を開発しました。</li>
<li>開発したコバルト触媒は、燃料電池内の酸素還元反応、さらには水分解による水素生成反応においても、高い耐久性を発揮しました。</li>
<li>原子?分子レベルのスケールでの詳細な構造解析を基に、高耐久?高活性非白金触媒の設計指針を示しました。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;">【概要説明】</p>
<p>熊本大学大学院先端科学研究部の大山順也准教授、同大学院自然科学教育部のZhiqing Feng大学院生(博士後期課程<span>3</span>年)、東京科学大学物質理工学院の難波江裕太准教授、静岡大学の守谷誠准教授、旭化成らの共同研究グループは、燃料電池の酸素還元反応に対して耐久性の高い非白金触媒の開発に成功しました。</p>
<p>燃料電池の中でもプロトン交換膜を用いるタイプの燃料電池が自動車などで実用化されていますが、その触媒に高価で希少な白金が用いられており、これが燃料電池の普及拡大の妨げとなっています。この問題を解決するために非白金触媒の開発が進められていますが、非白金触媒は一般的に耐久性が低いという問題を抱えており、実用化への大きな障壁となっています。</p>
<p>本研究では、燃料電池の酸素還元反応に対して、14員環コバルト錯体を用いることによって、従来の鉄系触媒より耐久性が著しく高い触媒を開発することに成功しました。さらに、今回開発したコバルト触媒は水電解による水素発生反応に対しても高い耐久性を示しました。原子分解能電子顕微鏡観察、放射光分析、結晶構造解析、量子化学計算など様々な手法を用いた触媒解析によって、今回開発したコバルト触媒は活性点構造がコンパクトで且つ歪みが小さいために、反応中に活性点から金属が溶出しにくく、これが高い耐久性を示した要因であると明らかになりました。今後この知見を基にした触媒開発によって燃料電池触媒や水電解触媒の非白金化が進展すると期待されます。</p>
<p>本研究はJST GteX (JPMJGX23H0)、JST SPRING (JPMJSP2127)、NEDO、科学研究費助成事業<span>(</span>23H01762)の支援を受けて実施したものです。本研究成果は令和7年4月25日に科学雑誌「Journal of the American Chemical Society」に掲載されました。</p>
<p>?【今後の展開】</p>
<p>本研究で耐久性の高いコバルト触媒を開発できただけでなく、耐久性向上の鍵となる構造について知見が得られました。これは次の触媒設計指針となる重要なものです。今後、この指針を基にして触媒構造の開発が進むことで、燃料電池の非白金化技術が進展していくと期待されます。</p>
<p><br/>【論文情報】</p>
<p>論文名:<span>Fourteen-Membered Macrocyclic Cobalt Complex Structure as a Potential Basis for Durable and Active Non-Platinum Group Metal Catalysts for Oxygen Reduction and Hydrogen Evolution Reactions</span></p>
<p>著者:<span>Zhiqing Feng, Junya Ohyama, Soutaro Honda, Yasushi Iwata, Keisuke Awaya, Masato Machida, Masayuki Tsushida, Ryota Goto, Takeo Ichihara, Makoto Moriya, Yuta Nabae</span></p>
<p>掲載誌:<span>Journal of the American Chemical Society</span></p>
<p>doi:10.1021/jacs.5c01306</p>
<p>URL:<span><a href="https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/jacs.5c01306">https://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/jacs.5c01306</a></span></p>
<p/>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release250430.pdf">プレスリリース</a>(PDF0.54KB)</p>
<p><br/><br/></p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_07_ja_2.png/@@images/aaab6e72-31b0-4f6e-aeb0-281c879eca6e.png" title="sdg_icon_07_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_07_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
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研究
2025/04/30 13:00:00 GMT+9
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-
世界で初めてX線CTで先史時代の網を再現~縄文時代の網の構造解明と縄文時代のSDGs?網製品の土器作りへの再利用を立証~_足彩胜负彩
/whatsnew/zinbun/copy_of_20241211
<![CDATA[<p><研究の内容></p>
<p> 熊本大学名誉教授の小畑弘己(おばた?ひろき)教授らは、これまでその構造がまったく不明であった縄文時代の網製品(漁網)を土器の中や表面に残る圧痕から復元することに成功しました。</p>
<p>縄文時代の網製品は実物が愛媛県の船ヶ谷遺跡(縄文時代晩期)から発見されていましたが、網の構造についてはまったく不明な状態でした。そこで、小畑教授らは、北海道の日高地方や石狩低地から発見される「網状混和物」を含む土器、さらには九州地方を中心に発見される組織痕土器の網圧痕に注目し、<span>X</span>線<span>CT</span>やレプリカ法などの手法を用いて、それらの撚糸のサイズや撚り方向、結び方、網目サイズなどを復元し、網の構造を復元するとともに、土器製作において、使用済みの漁網もしくは網製品が再利用されている事実を明らかにしました。</p>
<p>本研究は、これまで実物が少なく、立証できなかった縄文時代の網を、土器に残る痕跡「圧痕(スタンプ)」から復元するという着想と、それを可能にする<span>X</span>線<span>CT</span>技術から生まれたもので、世界でも初めての試みであり、高い学術的重要性と、同様の背景をもつ地域考古学の有機物製品の復元研究に寄与する可能性を秘めた研究と言えます。</p>
<p>本成果は令和7年4月<span>18</span>日(英国同日)に英国の考古科学雑誌「<span>Journal of Archaeological Science</span>」でオープンアクセスで公開されました。また、本研究とその公開は文部科学省学術変革領域研究(<span>A</span>)「土器を掘る」および日本学術振興会科学研究費補助金(基盤<span>A</span>)の支援の下で行われました。</p>
<p><strong/></p>
<p><本論文の内容と意義></p>
<p>網製品の種類を同定するには、網の詳細な構造(作り方)復元が手掛かりとなります。これらの問題を解決するため、小畑教授らは、新ひだか町博物館、浦河町立郷土博物館、様似郷土館、北海道埋蔵文化財センター、鹿児島県立埋蔵文化財センター、熊本大学X-Earth Centerの全面的な協力を得て、7遺跡24点の静内中野式土器と20遺跡80点の組織痕土器をX線CT撮影やレプリカの作製を行い、調査しました。</p>
<p>その結果、<u>静内中野式土器の場合、撚糸は1段左撚り、結び方は「本目(ほんめ)結び」、組織痕土器の場合、撚糸は1段右撚り、結び方は「止め結び」であり、</u><u>両者とも従来予想されていた結び方ではありませんでした。</u>さらに<u>組織痕土器のうち、とくに6.5mmより小さい網目サイズのものには、漁網の作り方と異なる布織りの技術が用いられており、</u>これらは漁網ではなく、袋などの網製品であることが明らかになりました。これは、組織痕土器の網が、土器粘土と型との間に敷かれた離型剤としての役割を果たしており、できるだけ細かな目のものが求められたためです。逆に<u>静内中野式土器の場合は、網目サイズが大きいものばかりであり、</u>土器粘土紐の芯材として入れるためにできるだけ長い漁網(網目サイズが大きい)が好まれた結果と言えます。さらに、静内中野式土器の場合はサイズの異なる網が同じ土器の芯材として利用されていること、組織痕土器の場合は破れた網も使用されていることから、素材は不明(おそらく植物繊維)ですが、寿命が短く使えなくなった網製品や漁網を土器の素材や道具として再利用するという行為が行われていたと推定されます。これはまさに縄文時代のSDGsと言えます。よって、これらの圧痕は当時の両文化における漁網のすべてを表すものではないという結論に達しました。</p>
<table style="width: 815px;">
<tbody>
<tr>
<td style="width: 380.469px;"><img src="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/250428_gazou1.jpg/@@images/57c71941-a923-402a-83e6-78ab29763b53.jpeg" title="250428_gazou1.jpg" height="383" width="268" alt="250428_gazou1.jpg" class="image-inline"/></td>
<td style="width: 429.531px;"><img src="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/250428_gazou2.jpg/@@images/a3b4a33b-48d0-4a4a-b835-f75ba92e2f9a.jpeg" title="250428_gazou2.jpg" height="389" width="270" alt="250428_gazou2.jpg" class="image-inline"/></td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 380.469px;">
<p>図1 北海道静内中野式土器と調査対象遺跡(上段)および九州組織痕土器と調査対象遺跡(下段)</p>
</td>
<td style="width: 429.531px;">
<p>図2 静内中野式土器と内部のX線断層?X線CT3D画像?透過画像</p>
</td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 380.469px;"><img src="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/250428_gazou3.jpg/@@images/bf88abb1-6ed3-4fd9-bbdf-e46da49d3af5.jpeg" title="250428_gazou3.jpg" height="342" width="309" alt="250428_gazou3.jpg" class="image-inline"/></td>
<td style="width: 429.531px;"><img src="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/250428_gazou4.jpg/@@images/4494f9c1-c8f7-4fee-b514-751b026947ad.jpeg" title="250428_gazou4.jpg" height="350" width="331" alt="250428_gazou4.jpg" class="image-inline"/></td>
</tr>
<tr>
<td style="width: 380.469px;">
<p>図3 静内中野式土器の結び目のX線CT3D画像と結び方の復元写真</p>
<p>撚糸が主として横方向に緊張されるので、撚糸が動いて、ずれが生じているが、基本的に「本目結び」(<span>Reef knot</span>)およびその変形である「ひばり結び」(<span>Cow hitch knot</span>)(中央最下段模式図)で結ばれていることがわかる。</p>
</td>
<td style="width: 429.531px;">
<p>図4 九州地方の組織痕土器の網圧痕の実測図</p>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<table>
<tbody>
<tr>
<td><img src="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/250428_gazou6.jpg/@@images/2898d1c3-e08c-497a-80cd-50e05c76baf6.jpeg" title="250428_gazou6.jpg" height="486" width="394" alt="250428_gazou6.jpg" class="image-inline"/></td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p/>
<p/>
<p>【詳細】<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release20250428.pdf">プレスリリース</a>(PDF1.9MB)<br/><br/><br/></p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_09_ja_2.png/@@images/c78e20a3-5bea-4d6c-80f1-d2db58bf76ca.png" title="sdg_icon_09_ja_2.png" alt="sdg_icon_09_ja_2.png" class="image-inline"/>????</p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong>お問い合わせ</strong><br/>熊本大学大学院社会科学研究部<br/>担当:(名誉教授)小畑 弘己<br/>電話:096-342-2414</address>]]>
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研究
2025/04/30 10:00:00 GMT+9
ページ
-
発生医学研究所の岡江寛明教授が「令和7年度文部科学大臣表彰 科学技術賞」を受賞_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/20250410
<![CDATA[<p>この度、発生医学研究所の岡江寛明教授が、令和7年度文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞しました。<br/>この賞は、我が国の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究又は開発を行った者に対し贈呈されるものです。<br/><span style="font-size: 11pt;"><span class="markzdtzzuhbq">岡江</span>教授は、ヒト胎盤の発生、機能、疾患病態等の研究を進める上で有用な、ヒト胎盤幹細胞(TS細胞)の樹立に世界で初めて成功したことが高く評価され、この度の受賞となりました。</span></p>
<p><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/img02.jpg/@@images/6b1815e7-4de5-43ba-b335-1eb7fbd5d57e.jpeg" title="img02.jpg" alt="img02.jpg" class="image-inline"/></p>
<p/>]]>
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研究
2025/04/22 14:05:29.773771 GMT+9
ページ
-
革新的なディープラーニングモデルを開発 ENDNet:サブグラフマッチングのための余分ノード判定ネットワーク_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/copy_of_20250217
<![CDATA[<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>サブグラフマッチングの精度を大幅に向上させる新たなディープラーニングモデルを開発</li>
<li>データグラフ内の「余分ノード」を特定?中和する独自技術を実現</li>
<li>オープンデータセットにおいて最大<span>99.1%</span>の高精度を達成</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;"><span/>【概要説明】 </p>
<p> 熊本大学大学院自然科学教育部 城谷昌季 博士前期課程学生、熊本大学大学院先端科学研究部 尼﨑太樹 教授、木山真人 同助教らの研究グループは、グラフデータから特定のパターンを高精度に検出する革新的な機械学習のディープラーニングモデル「<span>ENDNet</span>」を開発しました。</p>
<p>【取組内容】</p>
<p> 本研究では、大きなデータグラフ内から特定のクエリグラフ(パターン)を見つけ出す「サブグラフマッチング」の課題に取り組み、余分なノード(節点)を検出?中和する新たな手法を提案しています。従来のグラフニューラルネットワーク(<span>GNN</span>)では、データグラフ内の余分なノードや接続がマッチング精度を低下させる問題がありましたが、開発した「<span>ENDNet</span>(<span>Extra-NodeDecision Network</span>)」は、これらの余分ノードを特定し、その影響を除去することで高精度なマッチングを実現します。本研究成果は、「<span>IEEE ACCESS</span>」に<span>2025 </span>年<span>2 </span>月<span>18 </span>日に掲載されました。</p>
<p>【背景】</p>
<p> サブグラフマッチングは、グラフ理論における基本的な問題であり、創薬、情報検索、コンピュータビジョン、自然言語処理など多様な分野に応用されています。しかし、計算複雑性の高さから、効率的かつ高精度なアルゴリズムの開発が課題となっていました。従来の学習ベースのアプローチでは、データグラフに含まれる余分なノードや接続がマッチング精度を低下させるという問題がありました。特に、グラフニューラルネットワーク(<span>GNN</span>)は情報集約プロセスにおいて、クエリグラフに対応しない余分なノードの特徴も伝播させてしまうため、正確なマッチングが困難でした。</p>
<p>【成果】</p>
<p>ENDNet は次の<span>3 </span>つの革新的なメカニズムを組み合わせています:</p>
<p>?1.余分ノード判定機構<span>: </span>非正規化マッチング行列を用いて余分ノードを特定し、その特徴値をゼロに設定して影響を排除</p>
<ol start="2">
<li>単方向伝播機構<span>: </span>クエリグラフとデータグラフ間で対応するノードの特徴を効果的に近づける</li>
</ol>
<ol start="3">
<li>共有グラフ畳み込みネットワーク<span>: </span>シグモイド関数を活用した新たな畳み込み処理により特徴抽出を最適化</li>
</ol>
<p>?4 つのオープンデータセット(<span>COX2</span>、<span>PROTEINS_full</span>、<span>DD</span>、<span>SYNTHETIC</span>)での実験により、<span>ENDNet </span>は既存の最先端モデルである<span>AEDNet </span>を上回る性能を示しました。特に<span>COX2 </span>データセットでは、精度を<span>91.6%</span>から<span>99.1%</span>へと大幅に向上させました。また、アブレーション研究により、提案したすべてのメカニズムの有効性が確認されました。</p>
<p>【今後の展開】</p>
<p> 本研究で開発された<span>ENDNet </span>は、生体ネットワーク解析、分子構造の類似性検索、ソーシャルネットワーク分析など、様々な実用的なグラフマッチングタスクに応用できます。特に化学分子のような比較的小規模の実世界データに対して効果的であり、将来的には大規模グラフへの適用も期待されます。</p>
<p>研究成果は<span>GitHub </span>で公開されており、他の研究者や開発者が活用できるようになっています。</p>
<p><span><a href="https://github.com/ms1211/ENDNet">GitHub - ms1211/ENDNet</a></span></p>
<p>?(論文タイトル)ENDNet: Extra-Node Decision Network for Subgraph Matching</p>
<p>(論文著者)城谷昌季、尼﨑太樹、木山真人</p>
<p>(掲載雑誌)IEEE ACCESS 2025 年<span>2 </span>月掲載</p>
<p><span><a href="https://ieeexplore.ieee.org/document/10891771">ENDNet: Extra-Node Decision Network for Subgraph Matching | IEEE Journals & Magazine | IEEE Xplore</a></span></p>
<p>詳細:<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release250414.pdf">プレスリリース</a></p>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_09_ja_2.png/@@images/18ac5cdf-a729-4a68-b05f-2defc6e8fbe3.png" title="sdg_icon_09_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_09_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学大学院先端科学研究部<br/>担当:助教 木 山 真 人<br/><span>電話:096-342-3847</span><br/>
<p>E-mail:masato<span>※</span>cs.kumamoto-u.ac.jp</p>
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
<p/>
</address>]]>
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研究
2025/04/14 21:00:00 GMT+9
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国際先導研究「腎臓を創る」を発足 ~移植可能な次世代腎臓オルガノイドを目指した グローバルネットワーク~_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/copy_of_20150205
<![CDATA[<p/>
<table>
<tbody>
<tr>
<td>
<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>成熟して機能を持つ移植可能なヒト腎臓オルガノイド<sup>*1</sup>を作ることを目指し、熊本大学を中心とする国内4施設、海外5施設が6年間の国際共同研究を行う。</li>
<li>若手研究者を積極的に海外に派遣して、研究を進めるとともに、国際的研究人材を育成する。</li>
<li>これによって、多くの若手研究人材を輩出するとともに、移植可能なヒト腎臓オルガノイド作製に大きく前進する。</li>
</ul>
</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p/>
<p/>
<p>腎臓は再生できない臓器です。世界人口の約<span>10%</span>が慢性の腎臓病を患っているとされており、<span>200</span>万人以上が人工透析や腎移植を受けています。その一方で、根治的治療法は存在せず腎移植のドナーも圧倒的に不足しています。わが国でも臓器移植希望者の<span>88</span>%は腎臓が対象です(約<span>14,500</span>人)。しかしながらドナー数が少なく、腎臓移植まで平均して<span>14</span>年<span>9</span>ヶ月の待機期間となっているのが現状です。</p>
<p>複雑な構造と機能を有する腎臓を人工的に作るということは夢物語とされていましたが、<span>2014</span>年に我々は「腎臓オルガノイド」と呼ばれるミニチュアの腎臓を試験管の中で作り出すことに成功しました。この発見が転機となり、この<span>10</span>年で腎臓オルガノイドは遺伝性腎疾患の病気の仕組みを解明する研究などに用いられつつあります。</p>
<p>本計画は将来の移植医療のために、この技術を更に発展させ、高次な構造<sup>*2</sup>と機能?成熟度を持つ次世代腎臓オルガノイドを作製することを目的とします。ヒト発生学、微細な装置を使った技術、新規全胚培養システム、さらには動物の体内で臓器を作る技術など、多様かつ最先端の手法を結集することで、より成熟し機能を有する移植可能な腎臓オルガノイドを目指します。そのために国内、海外の研究者が強固な国際研究ネットワークを形成して共同研究を行うとともに、その中で若手研究者を流動させることによって次世代のリーダーを育成します。</p>
<p><br/> (URL:<span><a href="https://creating-kidney.jp">https://creating-kidney.jp</a></span>)</p>
<p>本研究は日本学術振興会 科学研究費 国際共同研究加速基金(国際先導研究)の採択を受けて、6年強(<span>2024</span>年<span>12</span>月から<span>2031</span>年<span>3</span>月まで)の期間で実施されるものです。<span>2024</span>年度の採択は全国で<span>5</span>件、生命科学系は<span>2</span>件のみであり、熊本大学として初めての採択になります。生命科学系としては九州初でもあります。</p>
<p><span><a href="https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/35_kokusai/05_sendou/ichiran.html">https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/35_kokusai/05_sendou/ichiran.html</a></span></p>
<p>国際共同研究加速基金(国際先導研究)は、優れた国際共同研究に対して基金による柔軟性の高い大規模?長期間の支援を実施することによる、独創的、先駆的な研究の格段の発展を目的とするものです。 我が国の優秀な研究者が率いる研究グループが、国際的なネットワークの中で中核的な役割を担うことにより、国際的に高い学術的価値のある研究成果の創出のみならず、当該学術分野全体の更なる国際化、研究水準の高度化を目指します。 さらに、ポストドクターや大学院生が参画することにより、将来、国際的な研究コミュニティの中核を担う研究者の育成にも資するとともに、国際共同研究の基盤の中長期的な維持?発展につながることを期待するものです。<br/> <br/> 詳細: <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2025_file/release250410-2.pdf">プレスリリース本文 </a> (PDF 293KB)</p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学発生医学研究所 腎臓発生分野<br/> 担当:教授 西中村 隆一(にしなかむら りゅういち)<br/> 電話/Fax: <br/>096-373-6615<br/> e-mail:ryuichi<span>※</span>kumamoto-u.ac.jp<br/> (迷惑メール対策のため@を※に置き換えております)</address>
<p/>]]>
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研究
2025/04/14 20:05:00 GMT+9
ページ
-
キャンパス内の廃木材を再活用した「くまだいの木」SDGsグッズの販売について_足彩胜负彩
/whatsnew/koho/2025/20250410
<![CDATA[<p> 熊本大学では、キャンパス内の廃木材を有効活用し、下記のとおりコースターやペン立てといった実用的な木製グッズ「くまだいの木」シリーズとして商品化、販売を開始いたしました。本取り組みは、教育学部美術科 松永拓己教授が中心となり、美術科の学生と協働して進めたもので、持続可能な開発目標(<span>SDGs</span>)を意識した活動であり、大学としての環境教育や地域社会への貢献をさらに深めるものです。</p>
<p> 本学では、倒木や整枝、剪定により、年間を通して一定量の木材廃棄が生じています。これらを資源として再活用することにより、廃棄物の削減?循環型資源の活用?環境教育の推進という複数の課題に対し、同時にアプローチしています。 </p>
<p>長年、本学で歴史を刻んできた木材が、新たな形となって皆様の手に渡ることで、日常の中で<span>SDGs</span>に基づく環境への配慮を意識していただける機会になればと思っております。</p>
<p> 「くまだいの木」グッズは、大学内の熊本大学生活協同組合売店で令和7年4月4日(金)から販売を開始しているほか、来月以降、熊本空港に隣接する「くまもと<span>SDGs</span>ミライパーク」での販売を予定しております。本学にゆかりのある人物や歴史的建造物等のイラスト等を、レーザー加工によって丁寧に焼き付けております。木の温もりを感じられる商品に仕上がっていますので、是非手に取っていただき、本学の想いとともに、未来への一歩を感じていただければ幸いです。 ? ? ? ? ? ?</p>
<p style="text-align: center;">記</p>
<p><img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/dodn1e/@@images/5141a1b1-f5e8-44d9-b29c-4b347d41beca.jpeg" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" title="松永先生グッズ①.JPG" height="469" width="707" alt="松永先生グッズ①.JPG" class="image-inline"/></p>
<p> (コースター、マグネット、キーホルダー:300円~400円、ペン立て:700円で販売)</p>
<p/>
<p/>
<p style="text-align: left;"> <img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/wsypin/@@images/677df504-00d1-4966-947a-a58620a007fc.jpeg" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" title="松永先生グッズ②.JPG" height="569" width="434" alt="松永先生グッズ②.JPG" class="image-inline"/>? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? <松永教授より一言><br/>熊本大学には、ケヤキ、カエデ、クス、カシ、サクラ???等々、長い年月、手入れされ続けた樹木が息づいています。<br/>その整枝材等からアートグッズ製品を作りました。熊本大学の大地の息吹きと共にご愛好下さい。 </p>
<p/>
<p/>
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<table>
<tbody>
<tr>
<td><img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/vrf8er/@@images/cc983d94-4988-40b1-9012-8322d2574bf3.jpeg" title="松永先生グッズ③.JPG" height="296" width="397" alt="松永先生グッズ③.JPG" class="image-inline"/></td>
<td><img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/2uzvw3/@@images/d8a7a5ed-7bef-4575-b6fe-0f8ef1a00401.jpeg" title="松永先生グッズ④.JPG" height="290" width="391" alt="松永先生グッズ④.JPG" class="image-inline"/></td>
</tr>
<tr>
<td>? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? (廃木材)</td>
<td>? ? ? ? ? ? ? ? ? (廃木材をもとに製作)</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p><span> ? ? ? ? ? ? ? </span></p>
<p><span>? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ??</span></p>
<p><span>?</span></p>
<p><span/><span>? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?</span></p>
<p><span/></p>
<p>
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<p>
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2025/04/10 09:10:00 GMT+9
ページ
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熊本大学広報ウェブサイト「Kumadai Now(熊大なう。)」 リニューアルについて_足彩胜负彩
/whatsnew/koho/2025/20250402
<![CDATA[<p>熊本大学では、<span>Web</span>マガジンをはじめ、<span>YouTube</span>チャンネル、広報誌、学外での企画展等、さまざまな形で本学の情報を発信しております。このたび、これらの情報を一元的に発信する広報情報集約サイトとして、これまで<span>Web</span>マガジンとして運用していた「<span>Kumadai Now</span>(熊大なう。)」のウェブサイトをリニューアルいたしました。</p>
<p>本サイトは、図1のように、ユーザーが調べたいキーワードを入力するだけで、4つのコンテンツ内の情報を横断的に検索し、関連する記事等を表示することができる検索機能を特徴としており、本学のことについて知りたい方が、迅速かつ容易に本学の情報を取得できることを目的としております。</p>
<p>今回のリニューアルを通じて、本学の最新情報や魅力をより多くの方々にお届けできるよう努めてまいります。ぜひ新しいウェブサイトをご覧いただき、ご活用ください。</p>
<p/>
<p>なお、これまで「<span>Kumadai Now</span>(熊大なう。)」という名称で運用しておりました<span>Web</span>マガジンについては、「熊大タイムズ」という名称に変え、新たな「<span>Kumadai Now</span>(熊大なう。)」ウェブサイトの中で、今後も引き続き運用してまいります。</p>
<p> ? ? ? ? ? ?</p>
<p style="text-align: center;">記</p>
<p><img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/KumadaiNow.jpg/@@images/cd472323-7361-4b4b-8910-3d8c66d49efe.png" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" title="KumadaiNow.jpg" height="279" width="706" alt="KumadaiNow.jpg" class="image-inline"/></p>
<p> 【<span>URL</span>】 <span><a href="https://external.jimu.kumamoto-u.ac.jp/kumadainow/">https://external.jimu.kumamoto-u.ac.jp/kumadainow/</a></span></p>
<p><span/></p>
<p><span> ? ? ? ? ? ? ? </span></p>
<p><span>? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?(図1)</span></p>
<p><span><img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/p29teq/@@images/31cc2a13-fd02-4fa2-9f97-bea93c592575.jpeg" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" title="KumadaiNow図1-1.jpg" alt="KumadaiNow図1-1.jpg" class="image-inline"/></span></p>
<p><span/><span>? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ? ?<img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/e3k4rw/@@images/98b877a4-9ce6-46ab-982a-882213aca6a8.jpeg" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" title="KumadaiNow図1-2.jpg" height="508" width="654" alt="KumadaiNow図1-2.jpg" class="image-inline"/></span></p>
<p><span/></p>
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<p><span/><strong/></p>
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2025/04/02 10:40:00 GMT+9
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熊大第6号クラウドファンディング「医療人材の育成と検査体制の強化を。【熊本の未来を築く】感染症対策へ!」_足彩胜负彩
/whatsnew/koho/2025/20250401
<![CDATA[<p>熊本大学第6号クラウドファンディングとして、「医療人材の育成と検査体制の強化を。【熊本の未来を築く】感染症対策へ!」を公開いたしました。<br/>(期間:2025年4月1日(火)9時?2025年5月30日(金)23時)<br/><span>?</span></p>
<p><span>*****</span><span>プロジェクト内容*****</span></p>
<p><span>2019</span><span>年からの足彩胜负彩流行を機に、2021年に開所した生体情報研究センター。検査はもちろん、研究開発の場ともなっており、高度医療専門職業人の育成にも貢献してきました。その後様々な自助努力により運営してきましたが、熊本県との</span>「検査措置協定」により、今後新たに新規感染症が発生した際に速やかに検査措置を講じることができるよう、検査体制を構築し維持していくこととなりました。現在は、寄附金でなんとか維持できている状態であるため、今後の活動資金調達の一環として、本クラウドファンディングを実施します。<br/>私たちのクラウドファンディングにご協力いただければ、今後を担う医療人の育成につながり、熊本県民が今後も安心して暮らせるよう有事の備えができることを、お約束します。</p>
<p><span>?</span>皆様のご支援、どうぞよろしくお願いいたします。</p>
<p><span/><strong>▼詳細はこちらをご覧ください。</strong></p>
<p><span><a href="https://readyfor.jp/projects/cbls-seitai">https://readyfor.jp/projects/cbls-seitai</a></span></p>
<p><img src="/whatsnew/koho/koho_file/2025/v2ejx4/@@images/4f636de9-d132-4398-a90a-d932e8e1ccad.jpeg" title="熊本大学様:公式WEBページバナー.jpg" alt="熊本大学様:公式WEBページバナー.jpg" class="image-inline"/></p>
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その他
2025/04/01 11:45:00 GMT+9
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永青文庫が熊本大学に寄託している貴重資料のうち 新たに9,346点が国の重要文化財に_足彩胜负彩
/whatsnew/zinbun/20250321
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>令和<span>7</span>年<span>3</span>月<span>21</span>日、文化審議会(文化財分科会)は、公益財団法人<span><span><span>永</span></span>(えい)<span><span>青</span></span>(せい)<span><span>文庫</span></span>(ぶんこ)</span>が所有し熊本大学附属図書館に寄託している貴重資料のうち、古文書<span>9,346</span>点を国の重要文化財「細川家文書」に追加指定するよう、文部科学大臣に答申する予定です。</li>
<li>「細川家文書」のうち、織田信長文書群をはじめとする中世文書等<span>266</span>点は、<span>2013</span>年に国の重要文化財に指定されています。今回はそれらに、細川家々伝の資料(御家の宝)と位置づけられた、<span>17</span>世紀初期から明治初期にかけて作成された貴重な史料群を追加するものです。これによって、永青文庫所有の貴重資料のうち国の重要文化財「細川家文書」は<span>9,612</span>点になりました。</li>
<li>追加指定文書の中でも特に注目されるのは、戦国武将として著名な細川<span><span><span>忠</span></span>(ただ)<span><span>興</span></span>(おき)</span>(<span><span><span>三</span></span>(さん)<span><span>斎</span></span>(さい)</span>)や、寛永期(<span>1620</span>~<span>30</span>年代)の明君と評価される細川<span><span><span>忠</span></span>(ただ)<span><span>利</span></span>(とし)</span>らの発給文書群、忠利やその後継者細川<span><span><span>光</span></span>(みつ)<span><span>尚</span></span>(なお)</span>の裁可文書群、寛永末期の細川家代替り(忠利<span>→</span>光尚)に際して家臣たちから相次いで提出された<span><span><span>血判</span></span>(けっぱん)<span><span>起請文</span></span>(きしょうもん)</span>群、忠利?光尚の相談役であった<span><span><span>沢庵</span></span>(たくあん)</span>和尚が彼らに送った書状群などで、江戸時代初期の古文書としては質?量ともに類例をみません。さらに、<span>19</span>世紀に家臣団から藩主に上申された意見書?献策書等を取りまとめた「上書」<span>65</span>冊や、熊本城天守に保管されていた細川家歴代当主の甲冑の廃藩置県に際しての行方を示す証文群など、近世中期以降の貴重な文書も多数含まれます。</li>
<li>今次の追加指定は、熊本県教育庁文化課所管の永青文庫常設展示振興基金(<span>2008</span>年設置)から資金配分を受けた熊本大学が、永青文庫研究センターを設置し、公益財団法人永青文庫と協力しながら、<span>2009</span>年から約6年半の歳月をかけて作成した「熊本大学寄託永青文庫資料総目録」(約<span>5</span>万<span>7,700</span>点分)のデータを基にして実現されました。基金の創設と基礎調査にご尽力いただいた各位に、深くお礼申し上げます。</li>
</ul>
<p><strong>[今後の展開]</strong></p>
<p> 今回の指定文書群は大名家当主本人の資質、大名家の組織の特質とその転換、幕藩関係、大名家の意思決定、経済、政策形成、社会思想、学問、文化に至るまで、近世日本の社会と国家を理解するための第一級の情報の集積体です。今度の国の重要文化財への指定を契機に、多くの研究者との共同研究を組織して成果を発信するとともに、原本の保全をはかりながら、史料画像の一般への公開を拡大していく予定です。さらに、熊本大学寄託永青文庫資料の全体の指定をめざし、目録と現物との引き合わせ確認作業を継続していきます。</p>
<p> なお、今度の指定史料の原本<span>30</span>点程度を、<span>2025</span>年<span>11</span>月初旬に熊本大学で開催される熊本大学附属図書館貴重資料展にて公開する予定です。また、永青文庫(東京?目白台)でも、研究者だけでなく多くの方に研究成果を分かりやすくお伝えできるような展覧会を計画してまいります。</p>
<p>【詳細】<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250314-2.pdf">プレスリリース</a><br/>?</p>
<p><strong>*永青文庫研究センター</strong></p>
<p> 永青文庫は、肥後熊本<span>54 </span>万石を治めた細川家の下屋敷跡にある、東京で唯一の大名家の美術館です。細川家は南北朝時代の頼有(<span>1332</span>~<span>91</span>)を始祖とし、近世細川家の初代藤孝(幽斎、<span>1534</span>?<span>1610</span>)と<span>2 </span>代忠興(三斎、<span>1563</span>?<span>1645</span>)が大名家の礎を築き、<span>3</span>代忠利(<span>1586</span>~<span>1641</span>)より<span>240</span>年にわたって熊本藩主をつとめました。永青文庫の名称は、中世細川家の菩提寺である建仁寺塔頭?永源庵の「永」、初代藤孝の居城?青龍寺城の「青」に由来します。所蔵品は、細川家伝来の美術工芸品や古文書、そして設立者である<span>16 </span>代細川護立(<span>1883</span>~<span>1970</span>)の蒐集品で、国宝<span>8 </span>件?重要文化財<span>35 </span>件を含む<span>9 </span>万<span>4000 </span>点にのぼります。</p>
<p><br/><br/></p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_11_ja_2.png/@@images/3e65ac63-a99f-499d-9d43-ef80aee0b58e.png" title="sdg_icon_11_ja_2.png" alt="sdg_icon_11_ja_2.png" class="image-inline"/>????</p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong>お問い合わせ</strong><br/>熊本大学永青文庫研究センター<br/>担当:(センター長、教授)稲葉 継陽<br/>電話:096-342-2304<br/>E-mail:inaba※kumamoto-u.ac.jp<br/>(迷惑メール対策のため@を※に置き換えております)</address>]]>
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2025/03/24 10:45:00 GMT+9
ページ
-
低所得国のB型肝炎母子感染予防に新たな一手:簡便で高精度な迅速診断テストの有効性を検証_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei/20250318
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>B型肝炎の世界的排除(エリミネーション)には、母子感染の予防が不可欠であり、高リスク妊婦の特定と抗ウイルス予防療法の投与が重要です。</li>
<li>しかし、高リスク妊婦を特定するために必要な従来の診断法(PCR検査)は、医療資源の限られた低所得国では利用が難しく、普及が進んでいませんでした。</li>
<li>パスツール研究所と熊本大学を中心とする国際チームは、カンボジア、カメルーン、ブルキナファソで、新たに開発されたB型肝炎コア関連抗原迅速診断テスト(HBcrAg-RDT)<sup>※1?※2</sup>の診断性能を評価しました。その結果、本検査は抗ウイルス療法が必要な女性の93%、不要な女性の94%を正しく判別できることが確認されました。本検査は、妊婦健診の現場で即時に使用できるため、B型肝炎母子感染予防の新たなアプローチとして、医療資源の限られた地域における対策強化に貢献することが期待されます。</li>
</ul>
<ul>【概要説明】</ul>
<p> フランス?パスツール研究所の島川祐輔グループ?リーダーと、熊本大学大学院生命科学研究部の田中靖人教授を中心とする国際チームが、新たに開発されたB型肝炎コア関連抗原迅速診断テスト(HBcrAg-RDT)の診断性能を、カンボジア、カメルーン、ブルキナファソの3か国で評価しました。その結果、本検査は高ウイルス血症を持つB型肝炎ウイルス(HBV)陽性妊婦を高精度で特定できることが確認されました。これにより、低所得国においても、抗ウイルス予防療法が必要なハイリスク妊婦を迅速に特定でき、HBV母子感染の予防が強化されると期待されます。さらに、本検査の実用化は、B型肝炎の世界的な排除(エリミネーション)にも寄与する可能性があります。<br/> 本研究成果は、「Lancet Gastroenterology & Hepatology」に2025年3月13日(日本時間:3月14日)に掲載されました。<br/><br/><br/></p>
<p/>
<p>【展開】</p>
<p>?? 本検査は、妊婦健診の現場で即時に使用できるため、B型肝炎母子感染予防の新たなアプローチとして、医療資源の限られた地域における対策強化に貢献することが期待されます。 <br/><br/><br/></p>
<p style="text-align: justify;">【用語解説】</p>
<p style="text-align: justify;">※1HBcrAg(B型肝炎コア関連抗原)<br/>? ? ? ? B型肝炎ウイルスの複製活性を反映するマーカーで、高ウイルス血症を持つ患者の識別に有効。<br/>※2HBcrAg-RDT(B型肝炎コア関連抗原迅速診断テスト)<br/>?????? 指先採血による簡便な検査で、HBV DNA 20万 IU/mL以上の高ウイルス血症を持つ妊婦を即時に特定可能。</p>
<p style="text-align: justify;">?<br/>【論文情報】</p>
<ul>
<li>論文名:Hepatitis B core-related antigen rapid diagnostic test for point-of-care identification of women at high risk of hepatitis B vertical transmission: a multicountry diagnostic accuracy study.</li>
<li>著者:Vincent JP, Segeral O, Kania D, Borand L, Adoukara JP, Pivert A,?Kone A Tiendrebeogo ASE, Tall H, Schaeffer L, Vray M, Sanou AM, Njouom R, Cloherty G, Hashimoto N, Miura T, Sugiura W, Sovann S, Yang JS, Delvallez G, Lunel-Fabiani F, Tanaka Y, Shimakawa Y.</li>
<li>掲載誌:Lancet Gastroenterology & Hepatology</li>
<li>doi:<a href="https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2468125325000159?via%3Dihub">https://doi.org/10.1016/S2468-1253(25)00015-9</a></li>
<li>URL:<a href="https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2468125325000159?via%3Dihub">https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2468125325000159?via%3Dihub</a></li>
</ul>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250318.pdf">プレスリリース</a>(PDF440KB)</p>
<p/>
<p>?</p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" width="142" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" height="134" class="image-inline"/>??</p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学大学院生命科学研究部<br/>担当:教授 田中靖人<br/>電話:096-373-5150<br/>e-mail:ytanaka※kumamoto-u.ac.jp<br/> (※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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2025/03/18 10:00:00 GMT+9
ページ
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第1回 熊本大学 MESE (メッセ) セミナー 「半導体を活用したバイオセンシング」を開催しました_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/20250304
<![CDATA[<p>令和7年3月4日、くすのきテラス(熊本大学病院内)にて第1回 熊本大学 MESE (メッセ) セミナー 「半導体を活用したバイオセンシング」を開催しました。</p>
<p><span>本セミナーには、坂田利弥 先生と笠間敏博 先生の2名を講師として迎え、医学研究と半導体研究の融合について議論が交わされました。</span></p>
<p><span>坂田先生は「トランジスタを用いたバイオセンサ技術」について、笠間先生は「ユビキタスなエッジ処理型リキッドバイオプシーシステムの開発」と題して講演を行いました。</span></p>
<p><span>セミナーの最後には、熊本大学 理事の富澤一仁 教授が閉会の挨拶を行い、本セミナーは終了しました。</span></p>
<p><span><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSCF0726.jpg/@@images/31e3c465-be04-4998-bd69-fe8a917bb394.jpeg" style="display: block; margin-left: auto; margin-right: auto;" title="百瀬先生による開会挨拶" alt="百瀬先生による開会挨拶の写真" class="image-inline"/></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;">百瀬先生による開会挨拶</span></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;"><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSCF0746.jpg/@@images/4602f74b-90d4-4e69-b894-522514830070.jpeg" title="坂田先生による講演" alt="坂田先生による講演の様子の写真" class="image-inline"/></span></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;">坂田先生による講演</span></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;"><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSCF0759.jpg/@@images/8aeea28f-6a69-45a6-9e74-1fa475e3be6d.jpeg" title="笠間先生による講演" alt="笠間先生による講演の様子の写真" class="image-inline"/></span></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;">笠間先生による講演</span></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;"><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSCF0765.jpg/@@images/8c679f72-dd7f-406b-a14a-20a8d0ed770c.jpeg" title="富澤理事による閉会挨拶" alt="富澤理事による閉会挨拶の写真" class="image-inline"/></span></span></p>
<p style="text-align: center;"><span><span style="font-size: 14px;">富澤理事による閉会挨拶</span></span></p>]]>
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2025/03/14 14:30:00 GMT+9
ページ
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絶滅危惧鳥種「ヤンバルクイナ」の消化管内に認められた 微小黒色片の発生源と暴露経路がわかりました_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250314
<![CDATA[<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>沖縄島の絶滅危惧鳥種「ヤンバルクイナ」消化菅(砂のう)内に、長径1 mm以下の微小黒色片と透明球体が複数確認されました。</li>
<li>材質分析の結果、微小黒色片は車のタイヤゴム、透明球体は路面標示塗料中のガラス製反射材であることがわかりました。</li>
<li>路面または路面標示塗料とタイヤの摩擦で生じた黒色片と透明球体は、道路塵埃?側溝堆積物?ヤンバルクイナ餌生物(ミミズ等)?ヤンバルクイナの順に移行?残留することがわかりました。</li>
<li>今後、ヤンバルクイナへのタイヤ摩耗片の蓄積とそれから溶出する有害化学物質の暴露リスクを調べる必要性が高まりました。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;"><span/>【概要説明】 </p>
<p>ヤンバルクイナ (<em>Hypotaenidia okinawae</em>; 右写真)は、 沖縄島北部のやんばる地域に生息する固有種で、環境省レッドリスト2020において絶滅危惧ⅠA類に分類されています。このたび、熊本大学大学院先端科学研究部の中田晴彦准教授、山原慎之助大学院生、琉球大学理学部の小林峻助教、環境省沖縄奄美自然事務所やんばる自然保護官事務所の椎野風香自然保護官および沖縄県立衛生環境研究所の宮城俊彦元所長らの研究グループは、沖縄島で交通事故死した絶滅危惧鳥種のヤンバルクイナ砂のう内に含まれる人工物の調査を行いました。その結果、分析した<span>42</span>検体のヤンバルクイナのうち24検体から黒色片が検出されました (中央値:18個/個体)。また、全体の2割の検体から直径1 mm以下の透明球体も認められました。これらをフーリエ変換赤外分光光度計<span> (</span>FT-IR)<sup>*</sup>で分析した結果、黒色片と透明球体の発生源はそれぞれ車のタイヤと路面標示塗料の摩耗物であることがわかりました。</p>
<p>この種の人工物によるヤンバルクイナの暴露レベルは、国内外の陸棲鳥種を対象に行われた既往研究の結果と比較して高く、消化管内から複数のタイヤ摩耗片が検出されたことは世界的にも極めて稀有な事例といえます。さらに、道路塵埃や側溝堆積物に加えヤンバルクイナ餌生物のカタツムリやミミズを分析したところ、その大部分から黒色片とガラス製透明球体が検出されました。そこで、各種試料中のタイヤ摩耗片とガラス製透明球体の濃度間の相関を調べたところ、ヤンバルクイナとミミズおよび側溝堆積物において同じ傾きの有意な相関が得られました(右図)。このことは、車の走行により路面または路面標示塗料とタイヤの摩擦で生じた黒色片と透明球体が雨水等で側溝堆積物に移行しミミズがそれらを誤食し、さらにヤンバルクイナが捕食するという暴露経路の存在を示しています。</p>
<p>タイヤには機能性の向上を目的に様々な化学物質が添加されています。ヤンバルクイナ砂のう内でタイヤ摩耗片からこれらが溶出?蓄積し、影響を与える可能性があります。今後、ヤンバルクイナを含む野生生物へのタイヤ片の暴露リスクに関する調査研究を行う必要があると思われます。</p>
<p><strong>(論文情報)</strong></p>
<p>掲載誌:<em>Environmental Science and Technology</em></p>
<p>論文タイトル:Tire-Road-Wear Particles and Glass Beads in the Gizzard of the Endangered Terrestrial Bird, Okinawa Rail (Hypotaenidia okinawae)</p>
<p>著者:<span> </span>Shinnosuke Yamahara, Shun Kobayashi, Fuka Shiino, Ichiko Ishikawa,<sup> </sup>Toshihiko Miyagi, Haruhiko Nakata*</p>
<p>DOI:10.1021/acs.est.4c11843</p>
<p>URL:<a href="https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.4c11843">https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.est.4c11843</a></p>
<p>詳細:<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250314.pdf">プレスリリース</a></p>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_12_ja_2.png/@@images/f835dba4-08bb-4716-87fe-696c43cd524b.png" title="sdg_icon_12_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_12_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
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2025/03/14 14:00:00 GMT+9
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発生医学研究所の中尾光善教授が「生体の科学賞」を受賞_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/20250306
<![CDATA[<p>発生医学研究所の中尾光善教授が、公益財団法人金原一郎記念医学医療振興財団(代表理事:澁谷正史)より、第9回生体の科学賞を受賞しました。<br/>同賞は、1949年創刊の雑誌「生体の科学」の理念に基づき、基礎医学医療研究領域における「独自性」と「発展性」のある研究を行っている研究者に対し贈呈されるものです。<br/>授賞テーマは「エピゲノム機構による細胞制御と病態の分子基盤(Molecular basis of cell regulation and pathophysiology by epigenetic mechanisms)」です。</p>
<p/>
<p>PR TIMESからのプレスリリースは<a href="https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000137672.html" target="_blank" rel="noopener noreferrer">こちら</a></p>
<p><br/>授賞式は、3月6日(木)に株式会社医学書院(東京都文京区本郷)にて開催され、認定証が授与されました。</p>
<p><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSC07075.JPG/@@images/8e5932e6-4bc4-4d3e-a97a-af433acfb057.jpeg" title="DSC07075.JPG" alt="DSC07075.JPG" class="image-inline"/></p>
<p> 受賞式での中尾教授(左)</p>
<p><img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSC07093.JPG/@@images/27d7a793-5370-4320-97ce-a665f01fe0c0.jpeg" title="DSC07093.JPG" alt="DSC07093.JPG" class="image-inline"/> <img src="/whatsnew/seimei-sentankenkyu/DSC07096.JPG/@@images/388e88e0-8371-492a-8dd1-e3c9907cfd5c.jpeg" title="DSC07096.JPG" alt="DSC07096.JPG" class="image-inline"/></p>
<p/>
<p><a href="http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/">発生医学研究所のホームページ</a></p>]]>
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研究
2025/03/14 11:53:00 GMT+9
ページ
-
ニッケル酸ビスマスの圧力誘起電荷非晶質化を発見 —熱膨張問題を解決する新たな負熱膨張材料の開発に期待—_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250305
<![CDATA[<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>ペロブスカイト型酸化物ニッケル酸ビスマスの特異な温度圧力変化を解明。</li>
<li>低温で加圧すると、<span>Bi<sup>3+</sup></span>と<span>Bi<sup>5+</sup></span>の秩序配列が消失し、非晶質化することを発見。</li>
<li>温めると縮む、新しい負熱膨張材料の開発につながると期待。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;"><span/>【概要説明】 </p>
<p>東京科学大学(<span>Science Tokyo</span>)<span>* </span>総合研究院の西久保匠特定助教(神奈川県立産業技術総合研究所常勤研究員)、東正樹教授、国立台湾大学の陳威廷(チェン?ウェイティン)研究員、英国エジンバラ大学の<span>J. Paul Attfield</span>(ポール?アットフィールド)教授らの研究グループは、<span>Bi<sup>3+</sup><sub>0.5</sub>Bi<sup>5+</sup><sub>0.5</sub>Ni<sup>2+</sup>O<sub>3</sub></span>という<strong>電荷分布</strong>(用語<span>1</span>)を持つ<strong>ペロブスカイト型</strong>(用語<span>2</span>)酸化物ニッケル酸ビスマス(<span>BiNiO<sub>3</sub></span>)を低温で加圧すると、電荷非晶質(電荷グラス。<span>Bi</span>イオンの並び方に秩序がなくなり、ランダムに存在する)状態になる、特異な温度圧力変化を示すことを明らかにしました。</p>
<p>ペロブスカイト酸化物は強誘電性や圧電性などの多彩な機能を持つことが注目されています。その一種である<span>BiNiO<sub>3</sub></span>は、高温?高圧環境で相転移し、<strong>負熱膨張</strong>(用語<span>3</span>)をすることが知られており、低温?高圧環境でも新たな電子相が出現すると予想されていました。</p>
<p>本研究では、BiNiO<sub>3</sub>を<span>250 K</span>以下の低温で圧縮すると、Bi<sup>3+</sup>と<span>Bi<sup>5+</sup></span>の<strong>秩序配列</strong>(用語<span>4</span>)が消失して電荷グラス状態になり、さらにこの電荷グラス相を昇温すると負熱膨張することが明らかになりました。BiNiO<sub>3</sub>の<span>Ni</span>を一部<span>Fe</span>で置換した<span>BiNi<sub>1-<em>x</em></sub>Fe<em><sub>x</sub></em>O<sub>3</sub></span>は負熱膨張材料として活用されています。今回の電荷グラス相でも同じような負熱膨張が確認されたことから、新しい負熱膨張材料の開発が期待されます。</p>
<p>本研究には、東京科学大学 総合研究院の酒井雄樹特定助教(神奈川県立産業技術総合研究所常勤研究員、現総合科学研究機構)、<span>Hena DAS</span>(ヘナ?ダス)特任准教授(神奈川県立産業技術総合研究所常勤研究員)、福田真幸大学院生(現産業技術総合研究所研究員)、潘昭(パン?ザオ)研究員(現中国科技院 物理研究所准教授)、広島大学の石松直樹助教(現愛媛大学教授)、高輝度光科学研究センターの水牧仁一朗主幹研究員(現熊本大学教授)、河村直己主幹研究員、河口沙織主幹研究員、京都大学 化学研究所の<span>Smirnova OLGA</span>研究員、島川祐一教授、髙野幹夫名誉教授(現生産開発科学研究所理事長)、量子科学技術研究開発機構の綿貫徹放射光科学研究センター長、町田晃彦上席研究員、東京大学 物性研究所の高城重宏大学院生(当時)、上床美也教授(現総合科学研究機構、東京大学名誉教授、東京都市大学客員教授、東北大学特任教授)、英国ラザフォードアップルトン研究所のMathew G. Tucker博士が参加しました。</p>
<p>本研究成果は、<span>3</span>月<span>5</span>日付の「<em><span>Nature Communications</span></em>」に掲載されます。</p>
<p>【今後の展開】</p>
<p>結晶構造解析から、<span>BiNiO<sub>3</sub></span>の電荷グラス相は強誘電性を持っていることが示唆されており、<span>Ni</span>の持つ磁性との相関の解明に興味が持たれます。また、<span>BiNiO<sub>3</sub></span>同様に<span>Bi<sup>3+</sup></span>と<span>Bi<sup>5+</sup></span>または<span>Pb<sup>2+</sup></span>と<span>Pb<sup>4+</sup></span>を両方含む類似の化合物の高圧高温/高圧低温環境での振る舞いも明らかにしていきたいと思います。</p>
<p><strong>(論文情報)</strong></p>
<p>掲載誌:<em><span>Nature Communications</span></em></p>
<p>論文タイトル:<span>Pressure-Induced Charge Amorphisation in BiNiO</span><sub><span>3</span></sub></p>
<p>著者:<span> Wei-tin Chen, Takumi Nishikubo, Yuki Sakai, Hena Das, Masayuki Fukuda, Zhao Pan, Naoki Ishimatsu, Masaichiro Mizumaki, Naomi Kawamura, Saori I. Kawaguchi, Olga Smirnova, Mathew G. Tucker, Tetsu Watanuki, Akihiko Machida,<sup> </sup>ShigehiroTakajo, Yoshiya Uwatoko, Yuichi Shimakawa, Mikio Takano, Masaki Azuma</span>* and J. Paul Attfield*<sup/></p>
<p>DOI:<span>10.1038/s41467-025-57247-1</span></p>
<p>詳細:<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250305.pdf">プレスリリース</a></p>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_09_ja_2.png/@@images/18ac5cdf-a729-4a68-b05f-2defc6e8fbe3.png" title="sdg_icon_09_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_09_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
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2025/03/06 09:35:00 GMT+9
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-
体の動きをコントロールする新しい脳回路を発見-複雑な脳パズルの未知のモジュール-_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/20250227-2
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>体を動かす大脳皮質<sup>※ 1</sup>の機能は、異なる種類の細胞集団で構成され独立して機能する複数のモジュール<sup>※ 2</sup>から成り立つことを発見しました。</li>
<li>モジュールは運動の計画?実行?知覚を担う異なる領域に分かれて存在し、運動を練習すると特定のモジュールが領域を越えて拡張しました。</li>
<li>複数のモジュールがどう機能を補い合うのか研究を進めると、脳損傷後の新しい効果的なリハビリ法の開発にもつながり得る重要な成果です。</li>
</ul>
<ul>【概要説明】</ul>
<p> 熊本大学?国際先端医学研究機構(IRCMS)の田村啓太客員准教授、水野秀信特任准教授は、スイス?ローザンヌ連邦工科大学(EPFL)及びイギリス?ケンブリッジ大学との国際共同研究により、今まで予想されていなかった大脳皮質の機能単位を発見しました。脳の大脳皮質には、異なる体の部位の動きや知覚を担当する皮質領域が地図のように分布していますが、体の一つの部位を担当する領域は広く、また様々な細胞で構成された複雑な構造をしているため、これらの異なる細胞群がどのように体の動きをコントロールするのか分かっていませんでした。そこで本研究グループは、マウスの大脳皮質において特定の神経細胞<sup>※3</sup>を選択的に光活性化<sup>※4</sup>する方法を用い、異なる種類の細胞がどのように体の動きをコントロールするのかを研究しました。そして、食べ物の取り込みという動物の生存に最も重要な役割を果たす体の部位、口に着目して解析しました。その結果、異なる種類の神経細胞は、大脳皮質の異なる領域にモジュールを形成し、口の運動をコントロールしていることを発見しました。さらに、口の運動を訓練すると、特定のモジュールが領域を飛び越えて広がるという変化を示しました。これらの結果は大脳皮質が運動をコントロールし技術を学習する機能は、異なる種類の細胞で構成され異なる皮質領域に分かれて存在する複数の機能モジュールの協力によって成り立つことを示しています。これは、従来考えられてきた大脳皮質の機能単位は層状に積み重なった細胞群で成り立っているというモデルに修正を迫るものです。さらに研究を進めることで、細胞種特異的な機能モジュール同士がどのように相互作用するのか、どのように機能を補い合うかを明らかにすることができ、例えば損傷により皮質の機能が部分的に失われた際により効果的に機能を回復する治療法やリハビリ法の開発にもつながる可能性も期待できます。このように本研究は脳機能の成り立ちに新しい理解を与えるだけでなく、将来の発展可能性も大きい、大変重要な研究成果です。<br/> 本研究成果は、米国東部標準時間2月26日午前11:00(日本時間:2月27日午前1時)に、科学誌「Current Biology」に掲載されました。<br/>なお、この研究の実験は、田村啓太博士(ケンブリッジ大学助教授、熊本大学客員准教授、元EPFL研究員)、ポル?ベック氏(EPFL大学院生)、カール?ピーターセン博士(EPFL教授)、水野秀信博士(熊本大学特任准教授、元EPFL客員教授)らがEPFLにおいて行いました。<br/> また、この研究は、スイス国立科学財団、欧州委員会、日本学術振興会、光科学技術研究振興財団、金原一郎記念医学医療振興財団、ブレインサイエンス振興財団及び王立協会の支援を受けて実施しました。</p>
<p/>
<p>【展開】</p>
<p> 今回の成果は、従来考えられてきたような、皮質機能の単位は層状に積み重なった細胞の集団で成り立っているという垂直モデルに修正を迫るものです。今回発見された細胞種選択的な機能モジュールは皮質の広い範囲に分かれて分布しており、皮質機能は垂直方向だけではなく、水平方向にも広がったモジュールで成り立っていることを示唆しています。また、これらの水平に分布した機能モジュールの協力によって、様々な運動とその上達がコントロールされていると考えられます。</p>
<p> この研究を発展させることで、機能モジュール間がどのように協力し機能するのか、あるモジュールの機能が失われた際に残ったモジュール間でどのように機能を補い合うのかを明らかにすることができます。その結果、脳出血や外傷による脳損傷が起こった際に脳がどのように機能を回復し得るか、どうやって機能の回復を促進し得るかという問題に機能モジュールの変化という観点で理解を進めることができると考えられます。また、将来的には、効果的なリハビリテーションの開発などにも発展することが期待できます。</p>
<p/>
<p style="text-align: justify;">【用語解説】</p>
<p style="text-align: justify;">※1大脳皮質:ヒトの脳で最も進化?発達した部分で、最も高度な情報処理を行っていると考えられている。多様な神経細胞が層状に集まった構造をしている。皮質の部位ごとに異なる機能を担うことが分かっているが、ある皮質機能がどのように成り立っているのかの理解は進んでおらず、それを明らかにすることが現代の脳研究の中心的な問題である。<br/>※2モジュール:全体の中の独立した構成単位を意味する。<br/>※3神経細胞:脳の中で情報のやり取りをおこなう中心的な細胞。形状や <br/>活動特性の異なる非常に多くの種類の神経細胞が存在することが分かっているが、それらがどのように相互作用し機能を生み出すかが脳研究の重要な問題となっている。<br/>※4光活性化:光に反応するプランクトンからとった遺伝子を哺乳類の神経細胞に入れることで、光を照射すると神経細胞を活動させることができるようになる。遺伝子を用いるため、特定の神経細胞だけを活性化し、その機能を調べることが可能である。</p>
<p style="text-align: justify;">?<br/>【論文情報】</p>
<ul>
<li>論文名:Cell class-specific orofacial motor maps in mouse neocortex</li>
<li>著 者:Keita Tamura, Pol Bech, Hidenobu Mizuno, Léa Veaute, Sylvain Crochet, Carl C.H. Petersen</li>
<li>掲載誌:Current Biology in press.</li>
<li>DOI?? :<a href="https://doi.org/10.1016/j.cub.2025.01.056">10.1016/j.cub.2025.01.056 </a></li>
<li>URL?? :<a href="https://doi.org/10.1016/j.cub.2025.01.056">https://doi.org/10.1016/j.cub.2025.01.056</a></li>
</ul>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250227-2.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>(PDF292KB)</p>
<p/>
<p>?</p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" width="142" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" height="134" class="image-inline"/>??</p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学国際先端医学研究機構(IRCMS)<br/>担当:客員准教授 田村啓太<br/>??? 特任准教授 水野秀信<br/>e-mail:kt532※cam.ac.uk<br/>??? hmizuno※kumamoto-u.ac.jp<br/> (※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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2025/02/27 15:00:00 GMT+9
ページ
-
Reprimoタンパク質が細胞外から細胞死を誘導する新規経路を発見 副作用の少ない新薬開発に期待_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/20250227
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>これまでにReprimoはがん抑制的に働いていると考えられてきましたが、その分子メカニズムは不明でした。</li>
<li>Reprimoタンパク質は細胞内から細胞外へ分泌されてがん細胞の細胞死を誘導することを発見しました。</li>
<li>細胞外へ分泌されたReprimoタンパク質が細胞膜表面上の受容体に結合すると、Hippo経路を介して細胞死が引き起こされる分子メカニズムを明らかにしました。</li>
<li>今後の研究を進めることで、Reprimoタンパク質自体が抗がん剤に応用できる可能性や、明らかになった分子的なシグナル伝達経路を標的にした新規の抗がん剤の開発が期待できます。</li>
<li>本研究成果は2025年2月6日に米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America:PNAS)に掲載されました。</li>
</ul>
<ul>【概要説明】</ul>
<p> 国立研究開発法人国立がん研究センター(東京都中央区、理事長:中釜 斉)研究所(所長:間野 博行)の基礎腫瘍学ユニットの大木 理恵子独立ユニット長率いる研究チームは、新しい細胞死誘導に関わるReprimoタンパク質の機能を明らかにしました。p53遺伝子<sup>注1</sup>は最も有名で重要ながん抑制遺伝子で、様々な遺伝子の制御に関わることが知られていますが、p53機能の全貌はいまだに解明されていません。<br/> 2000年に大木 理恵子独立ユニット長はp53遺伝子の制御を受けてがん抑制に関わるラテン語で「抑制」の意味のReprimo遺伝子(遺伝子シンボル:RPRM)を発見しましたが、これまでReprimoの分子機能は明らかになっていませんでした。<br/>今回、特任研究員の滝川 雅大博士ら(現 東京理科大学 創域理工学部 生命生物科学科 助教)が、Reprimoタンパク質は細胞内から細胞外へと分泌され、Reprimoタンパク質を受け取ったがん細胞はアポトーシスと呼ばれる細胞死を起こすことを世界で初めて明らかにしました。正常な細胞ではがん抑制遺伝子p53遺伝子とReprimoが正常に働くことで細胞のがん化を抑制し、これらの機能を失うことでがん化が進行すると考えられます。また、Reprimoによる細胞死が起きた細胞内では、シグナル伝達経路として、カドヘリン様タンパク質受容体<sup>注2</sup>、Hippo経路<sup>注3</sup>、p73が必要であることも明らかになりました。<br/> この発見により、Reprimoやその関連経路を標的とした新しい抗がん治療の開発が期待されます。今回の成果は、今後のがん治療研究に新たな道を開くものであり、これらの経路を標的にした抗がん剤の開発や、Reprimoタンパク質自体をがんの治療に応用することが期待されます。</p>
<p/>
<p>【展開】</p>
<p> 研究チームは、Reprimoタンパク質がこれまでに試したすべてのがん細胞に細胞死を引き起こす一方で、実験を行った範囲では正常細胞には影響を与えないことを発見しました。この成果は、Reprimoタンパク質自体やその機能を応用した抗がん剤が、副作用を抑えながら高い治療効果を発揮する新しい治療薬の開発に繋がる可能性を示しています。<br/> 今回、私たちは世界で初めてReprimoタンパク質の機能を解明しました。今後は、細胞やマウス実験で証明された細胞死やがん抑制がヒトで応用可能であるか、臨床応用に向けてはさらなる検証が必要です。</p>
<p/>
<p style="text-align: justify;">【用語解説】</p>
<p style="text-align: justify;">注1:p53遺伝子<br/>がんにおいて、最も高頻度に変異が発見される遺伝子であり、がん抑制遺伝子として知られている。主に転写制御を行い、標的遺伝子の活性化を行うが、がんではその機能は失われていると考えられている。</p>
<p style="text-align: justify;">注2:カドヘリン様タンパク質<br/>細胞間接着に関わり、細胞外領域にカドヘリン様ドメインを持つタンパク質群。一部のカドヘリン様タンパク質はショウジョウバエでは細胞の極性に影響を与えることが分かっているが、詳細な機能は分かっていないことが多い。</p>
<p style="text-align: justify;">注3:Hippo-YAP/TAZ経路<br/>ショウジョウバエ、マウス、ヒトで保存されたシグナル伝達経路。器官の大きさを制御するための細胞増殖に関わることが知られているが、反対に細胞死にも関わることが明らかになっている。転写共役因子であるYAP/TAZのリン酸化状態がこの経路によって制御され、さまざまな標的遺伝子の発現が変化する。</p>
<p style="text-align: justify;">?<br/>【論文情報】</p>
<ul>
<li>雑誌名: Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America</li>
<li>タイトル: Extrinsic induction of apoptosis and tumor suppression via the p53-Reprimo-Hippo-YAP/TAZ-p73 pathway</li>
<li>著者: Masahiro Takikawa, Airi Nakano, Jayaraman Krishnaraj, Yuko Tabata, Yuzo Watanabe, Atsushi Okabe, Yukiko Sakaguchi, Ryoji Fujiki, Ami Mochizuki, Tomoko Tajima, Akane Sada, Shu Matsushita, Yuichi Wakabayashi, Kimi Araki, Atsushi Kaneda, Fuyuki Ishikawa, Mahito Sadaie, and Rieko Ohki<br/>DOI: <a href="https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2413126122">10.1073/pnas.2413126122</a></li>
<li>掲載日: 2025年2月6日</li>
<li>URL: <a href="https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2413126122">https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2413126122</a></li>
</ul>
<p>【研究費】</p>
<p>研究費名(支援先):日本学術振興会<br/>研究事業名:科学研究費 若手研究<br/>研究課題名:p53PAD7傍分泌とHippoシグナル経路によるがん抑制機構の解明<br/>研究代表者名:滝川 雅大</p>
<p>研究費名(支援先):日本学術振興会<br/>研究事業名:科学研究費 若手研究<br/>研究課題名:分泌性タンパク質p53PAD7によるアポトーシス誘導メカニズムの解明<br/>研究代表者名:滝川 雅大</p>
<p>研究費名(支援先): 国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)<br/>研究事業名:次世代がん<br/>研究課題名:希少がんである神経内分泌腫瘍の代謝特性の解明と新規治療標的同定<br/>研究代表者名:大木 理恵子</p>
<p>研究費名(支援先):日本学術振興会<br/>研究事業名:科学研究費 基盤B<br/>研究課題名:がん抑制遺伝子PHLDA3による臓器を超えた神経内分泌腫瘍抑制メカニズムの解明<br/>研究代表者名:大木 理恵子</p>
<p>研究費名(支援先):日本学術振興会<br/>研究事業名:科学研究費 挑戦的研究(萌芽)<br/>研究課題名:食事療法を用いた副作用のない非機能性の膵臓神経内分泌腫瘍の予防法?治療法の開発<br/>研究代表者名:大木 理恵子</p>
<p>研究費名(支援先):日本学術振興会<br/>研究事業名:科学研究費 基盤C<br/>研究課題名:肝臓におけるタンパク質フコシル化異常による疾患発症機構の解明<br/>研究代表者名:田端 祐子</p>
<p>研究費名(支援先):日本学術振興会<br/>研究事業名:特別研究員奨励費<br/>研究課題名:p53-PAD7を介した分化方向性および肝がん制御機構の解明<br/>研究代表者名:中野 愛里</p>
<p>研究費名(支援先):長崎大学卓越大学院プログラム<br/>研究事業名:世界を動かすグローバルヘルス人材育成プログラム<br/>研究課題名:Analysis of the role of p53-PAD7-YAP/TAZ pathway in deciding cell fate and oncogenesis of hepatocarcinoma<br/>研究代表者名:中野 愛里</p>
<p>研究費名(支援先):科学研究費補助金<br/>研究事業名:新学術領域研究(研究領域提案型)<br/>研究課題名:学術研究支援基盤形成 先端モデル動物支援プラットフォーム<br/>研究代表者名:今井 浩三、井上 純一郎 (研究分担者:<span style="text-decoration: underline;"><strong>荒木 喜美(熊本大学生命資源研究?支援センター)</strong></span>)</p>
<p/>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250227.pdf">プレスリリース</a>(PDF1,526KB)</p>
<p/>
<p>?</p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" width="142" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" height="134" class="image-inline"/>??</p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3269<br/>e-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp<br/> (※を@に置き換えてください)</p>
</address>]]>
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研究
2025/02/27 14:00:00 GMT+9
ページ
-
ミトコンドリアにおけるタンパク質合成異常による新たな貧血のメカニズム発見_足彩胜负彩
/whatsnew/seimei-sentankenkyu/20250218
<![CDATA[<p>【ポイント】</p>
<ul>
<li>ミトコンドリアにおけるタンパク質合成が抑制されると、胎児期に致死的な貧血が起こることがわかりました。</li>
<li>本研究により、ミトコンドリアにおけるタンパク質合成には細胞内の鉄分布を正常に維持する新たな役割があることがわかりました。</li>
<li>今回得られた知見は、貧血をはじめとする鉄の関与する疾患の理解とこれらに対する新規治療法の開発につながると考えられます。</li>
</ul>
<ul>【概要説明】</ul>
<p> 細胞内のタンパク質はその大部分は細胞質で合成されますが、ごく一部のタンパク質はエネルギー産生等を司る細胞内小器官であるミトコンドリアにおいても合成されます。このミトコンドリアでのタンパク質合成は主にエネルギー産生に関与していると考えられてきました。<br/>今回、熊本大学国際先端医学研究機構(IRCMS)の森嶋達也特任講師(<a href="https://ircms.kumamoto-u.ac.jp/members/jrpi/">IRCMS若楠研究者</a>)、滝澤仁教授らの研究グループは、東北大学、分子生物学研究所(ドイツ)などとの共同研究で、ミトコンドリアにおけるタンパク質合成を司る酵素であるミトコンドリアtRNA修飾※1酵素MTO1の欠失マウスを用いた研究により、ミトコンドリアでのタンパク質合成が阻害されると細胞内の鉄の分布異常が起こり、結果として胎児期に致死的な貧血を引き起こすことを発見しました。本研究成果は、貧血をはじめとする鉄が関与する疾患の理解とこれらに対する新規治療法の開発につながることが期待されます。<br/>本研究成果は、令和7年2月21日に学術雑誌「Science Advances」に掲載されました。<br/><br/>※本研究成果は、日本学術振興会外国人研究者招聘事業(外国人特別研究員、18F18408)、科学研究費助成事業(18K16124、22K19548)、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)創発的研究支援事業(JPMJFR200O)、公益財団法人先進医薬研究振興財団、公益財団法人東京生化学研究会(現:公益財団法人中外創薬科学財団)、一般財団法人化学及血清療法研究所、公益財団法人持田記念医学薬学振興財団、一般社団法人日本血液学会、熊本大学健康長寿代謝制御研究センター、Joachim Herz Stiftung、Deutsche Forschungsgemeinschaft (DFG)の支援により得られたものです。</p>
<p/>
<p>【展開】</p>
<p>今後は出生後にMto1遺伝子を欠失させる新たなマウスモデルを作製し、成体の血液産生におけるミトコンドリアタンパク質合成を詳細に解析する予定です。鉄は生体にとって必須の金属である一方、過剰になると毒性を示します。本研究は貧血をはじめとする鉄関連疾患の病態に、ミトコンドリアにおけるタンパク質合成の異常が関与している可能性を示唆しており、これらの疾患の理解を深めるととともに、新たな治療法につながることが期待されます。</p>
<p/>
<p style="text-align: justify;">【用語解説】</p>
<p style="text-align: justify;">※1RNA修飾:DNAから転写された後、RNA上にメチル基やアセチル基とい った様々な”飾り”となる分子が付加されることによりRNAの構造や機能が変化します。足彩胜负彩ワクチンの実用化に貢献したとして2023年のノーベル生理学?医学賞がRNA修飾の研究に授与されました。</p>
<p style="text-align: justify;">?<br/>【論文情報】</p>
<ul>
<li>論文名:Mitochondrial translation regulates terminal erythroid differentiation by maintaining iron homeostasis</li>
<li>著者:Tatsuya Morishima1,2?, Md. Fakruddin1,2?, Yohei Kanamori3, Takeshi Masuda4, Akiko Ogawa5, Yuxin Wang1, Vivien A. C. Schoonenberg6, Falk Butter6, Yuichiro Arima7,8, TakaakiAkaike9, Toshiro Moroishi3,8, Kazuhito Tomizawa10, Toshio Suda11,12, Fan-Yan Wei5, HitoshiTakizawa1,8*<br/>(?Equally contribution, *責任著者)</li>
<li>所属:1熊本大学国際先端医学研究機構 幹細胞ストレス研究室、2熊本大学国際先端医学研究機構 造血幹細胞工学寄附講座、3熊本大学大学院生命科学研究部 分子薬理学講座、4熊本大学大学院生命科学研究部 微生物薬学分野、5東北大学加齢医学研究所 モドミクス医学分野、6Quantitative Proteomics, Institute of Molecular Biology, Mainz, Germany、7熊本大学国際先端医学研究機構 心臓発生研究室、8熊本大学 健康長寿代謝制御研究センター、9東北大学大学院医学研究科 環境医学分野、10熊本大学大学院生命科学研究部 分子生理学講座、11熊本大学国際先端医学研究機構 幹細胞制御研究室、12State Key Laboratory of Experimental Hematology, Institute of Hematology, Blood Diseases Hospital, Chinese Academy of Medical Sciences & Peking Union Medical College, Tianjin, China</li>
<li>掲載誌:Science Advances</li>
<li>doi:<a href="https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adu3011">10.1126/sciadv.adu3011</a></li>
<li>URL:<a href="https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adu3011">https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adu3011</a></li>
</ul>
<p>【詳細】 <a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250218web.pdf" target="_blank" rel="noopener noreferrer">プレスリリース</a>(PDF283KB)</p>
<p/>
<p>?</p>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/> <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_03_ja_2.png/@@images/9ffb7138-bfaf-4665-a923-62edf9423d6d.png" title="sdg_icon_03_ja_2.png" width="142" alt="sdg_icon_03_ja_2.png" height="134" class="image-inline"/>??</p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address>
<p><strong> お問い合わせ</strong></p>
<p>熊本大学国際先端医学研究機構(IRCMS)<br/>担当:渡辺<br/>電話:096-373-6848<br/>e-mail:ircms※jimu.kumamoto-u.ac.jp<br/> (※を@に置き換えてください)</p>
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研究
2025/02/25 12:25:00 GMT+9
ページ
-
周期時変システムの数理モデル化に関する基礎理論の構築_足彩胜负彩
/whatsnew/sizen/20250217
<![CDATA[<p><strong>(ポイント)</strong></p>
<ul>
<li>周期時変システムを高精度にモデル化する基礎理論を新たに構築した。</li>
<li>既存の時不変系へのシステム同定論を拡張することで、より高精度な数理モデルを簡単に導出することが可能になった。</li>
<li>自動運転システムなどのマルチレートセンサ系への展開が期待される。</li>
</ul>
<p style="text-align: justify;"><span/>【概要説明】 </p>
<p>熊本大学大学院 先端科学研究部 岡島寛准教授らは、周期時変システムに対する高精度な数理モデル化に関する研究成果を発表しました。本研究では、周期時変システムの数理モデルを導出するシステム同定アルゴリズムを提案しています。時不変化手法の一つである「サイクリング」を利用することで、線形時不変系に対する既存のシステム同定法を適用し、さらにマルコフパラメータに関する性質を利用した座標変換によって周期時変システムのモデルパラメータを導出します。本研究成果は、「<span>IEEE ACCESS</span>」に<span>2025</span>年<span>1</span>月<span>30</span>日に掲載されました。</p>
<p>【今後の展開】</p>
<p> 背景で述べたように、マルチレートセンサ系では入出力の組を直接入手できないため、本研究の手法をそのようなシステムの数理モデル化に応用することも可能です。数理モデルが与えられていることを前提とした設計理論は数多く存在するため、数理モデルを高精度に求める本研究の成果は、工業分野や科学技術分野における技術力?研究力の向上に寄与することが期待されます。</p>
<p><strong>(論文情報)</strong></p>
<p>論文名:Cyclic Reformulation Based System Identification for Periodically Time-varying Systems<br/>著者:岡島寛,藤本悠介,奥宏史,近藤晴人<br/>掲載誌:IEEE ACCESS (オープンアクセス誌)<br/>URL:https://ieeexplore.ieee.org/document/10858707</p>
<p>詳細:<a href="/daigakujouhou/kouhou/pressrelease/2024-file-1/release250217-1.pdf">プレスリリース</a></p>
<p/>
<p><img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/icon.png/@@images/39207fe2-5580-4840-9714-48e1fc6172fc.png" title="icon.png" alt="icon.png" class="image-inline"/>???? <img src="/daigakujouhou/katudou/SDGs/file/i/sdg_icon_09_ja_2.png/@@images/18ac5cdf-a729-4a68-b05f-2defc6e8fbe3.png" title="sdg_icon_09_ja_2.png" width="133" alt="sdg_icon_09_ja_2.png" height="127" class="image-inline"/></p>
<p><a href="/daigakujouhou/katudou/SDGs/index"><熊本大学SDGs宣言></a></p>
<address><strong> お問い合わせ </strong> <br/>熊本大学 総務部総務課広報戦略室<br/>電話:096-342-3271<br/>E-mail:sos-koho※jimu.kumamoto-u.ac.jp
<p>(※を@に置き換えてください)</p>
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研究
2025/02/17 02:10:00 GMT+9
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